焦燥感は、頭をバカにする

「時間がない」は気のせい?



現代人は数十年前と比べて決して忙しくなっているわけではない
――むしろ労働時間そのものは減り続けている(下記参照)のに
昔よりも「忙しい、忙しい」と感じる人が増えているのは

一度に多種類のことをこなそうとしたり、
ちょくちょくタスクを切り替える、
といった「マルチタスク」が悪影響を与えている
ということがわかってきています。

また、欧米人と比べて日本人の方が長時間労働だ、
というイメージがあるでしょうし
実際に1990年代まではそうで、年間労働時間は
1980年で日本人は2100時間以上、アメリカが約1783時間。

しかし1988年の改正労働基準法の施行を受けたことや
いわゆるバブル経済崩壊により、その後は
日本人の労働時間は激減し1800時間程度に。

2000年代に入ってからは更に低下し、
2016年時点ではアメリカ(1783時間)のみならず
イタリア(1730時間)を下回る1713時間でした。
(データブック国際労働比較2018,JILPT より)

その一方で、各国民の
・生産性
・幸福度
では、さまざまな調査で日本人は

・世界的基準から見れば、
物質的には豊かなはずなのに、
不安や悲観気分を抱える人口の割合が高い
(2011年の震災までは年間自殺者が3万人強、
それ以後は3万人を切っていますが)。

・自信がない、将来への不安感が強い
・他人の目を強く気にし、「我が道を行く」ができない
・このため挫折に弱く、なかなか復活できない

といった特徴が、いくつもの調査で見えてきています。

焦りを消せると時間が生まれ、
成績も上がるからくり

ところで面白いことがわかってきていて、それは
「時間は心理状態(=主観)で伸び縮みする」
ということです。

これは何も
「楽しいことをしていると時間が早く経つと感じる」
といった、誰でも経験的、直感的に
知っていることに限りません。

もっと大きな「しかけ」というか、
活用法があるのです。

どういうことかというと、人はともすれば

「タスクAもタスクBも、その他にCもあって、
これを全部こなして消していかない限り
(自由に使える)時間はできないし、
だからひたすらタスクをこなしていくしかないのだ」

と思いがちですが、実際には

「先に気分転換して気分をリセットすれば
焦りが減るので集中力や判断力、
アイディアや行動力が向上し、

そのおかげで生産性も上がり、予想以上に
目標達成してしまう可能性が非常に高まる」

ということです。

落ち着いた気分のおかげで
複数タスクのうち、直感的に重要事項を
ピックアップでき、しかも

必要なポイントだけこなしていく、など
効率よく進めることができるので
成果も上がる、というわけです。

プレッシャーを感じると脳機能が低下する

これは裏を返せば

やるべきことばかり常に優先していると
自分の心が燃え尽きてしまい、
意欲・判断力・行動力ともに落ちてしまうので

短期的にタスクはこなせても、真の意味で
生産性を上げられないし、そもそも
自分が不幸な気分になってしまい、
次のことを考えたり行動できなくなってしまう」

という、ネガティブスパイラルに陥る
ということです。

ブラック企業の社員が、上長の命令のまま――
つまり「何のために」といった意義も目的も
感じられないまま、

ひたすら長時間労働をこなすうちに
心理的に視野狭窄していまい
ニュートラルな判断力があるうちなら

・心許せる人に相談する
・労務に詳しい人(社外で相談できる機関を含め)に相談する
・転職、退職を含め、自身のキャリアプランを練り直す

といったことができたはずなのに、
八方塞がりに感じて自死を選んでしまう・・・といった
最悪な方向性しか考えられなくなってしまうのも、
こうした影響のせいです。


実際、学生たちを使ったある心理実験でも
同じ「制限時間内で迷路を脱出する」という
タスクだったのですが、

片方のグループには
「早く出れば出るほどご褒美を与える」、
もう片方には
「遅れれば遅れるほど罰を与える」
というしくみにしたところ、

事前の検査では同等のIQや能力だったにも関わらず、
罰で脅したグループの学生の方が成績が落ちてしまったのです。

つまり人間の脳は、報酬でやる気と集中力を出せるのに対し、
罰(ストレス、プレッシャー)は逆効果となるのです。

なのでもしあなたが最高の成果を出し続けたいなら
定期的に休憩を入れ、楽しみごと・気分転換を自分に与え、
モチベーションと意欲が続くように、
最初から工夫しておくことが最も効率が良い
ということになります。

つまり私達は、
・リアルに時間を作り出し
・自身を幸せに導く
ためにも、

忙しいときにこそ、全てに優先して
自分の気分を良くするための手段を複数用意し、
実際に毎日1~数回、1回につき数分間ずつでも良いので
リラックスできる時間、楽しめる時間、
頭を空っぽにできる時間を確保することが超大切です。

そしてこれらを短時間で一挙にできる手段の1つが運動。
特にHIIT(高強度インターバルトレーニング)といわれる、
短時間で息が上がり/心拍数が増え/汗ばむ、ような負荷を
身体に与えることです。
しかし幸いなことに、1回当りの時間は4分程度からでOK

HIITについては、下記記事でも紹介しています。
「習慣」が「運命」を変える

4分間なら、どんなに多忙で睡眠時間削り中の人でも
不可能とはいえないですよね?

あなたの命とメンタル状態、人生の質を
方向づける超重要な習慣ですので、
ぜひ日々の生活に取り入れてくださいね。

<関連動画>
あなたの「習慣」が運命を決める【遺伝子も親の教育も限定的】 https://youtu.be/VnSMFF2So34

<関連書籍>
『脳を鍛えるには、運動しかない!』https://amzn.to/3dbltAj 
『スタンフォード式人生を変える運動の科学』https://amzn.to/2XyFzhq 



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ホリスティック(※)精神科医として、できるだけ薬を使わずメンタル改善する方法を様々に模索し、相談者にご提供してきました。このブログではその中でも特にアート(特に絵画療法)のエッセンスを通じてあなたが自己ヒーリングできるように工夫した情報を発信していきます。 ーーーーー ※ホリスティック:「統合的、総合的な」という意味。ここでは薬物療法オンリーの従来型精神医学の限界を突破するために深層心理学、催眠療法(ヒプノセラピー)その他のスピリチュアル、アロマセラピー、そして精神症状を改善するエビデンスのある分子整合(オーソモレキュラー)栄養療法を通じてメンタル不調を改善することを指します。