メンタル不調を自分で治したい、でもできるだけ薬に頼りたくない――そんな人がいつでも活用できるメソッド集(前半その2:セルフコントロール①)

※前半記事:前半記事その1前半記事その2:セルフ・コントロール①前半記事その2:セルフコントロール②

※後半記事 その1<各改善法の詳細>その2<おすすめ情報源>
その3参考図書①<栄養療法>その3参考図書②<精神医学・心理学>その3参考図書③<スピリチュアル>その3参考図書④<その他> 
です。

目次

精神医学・心理学・脳科学を使って自己改善
――ポイントは「自己コントロール」――

正しい「自己コントロール法」を学び身につければ、誰でもメンタルの達人になれる

次の章(各論)で、各疾患や病状(うつ、不安、不眠e.t.c.)についての
個別の対策についても述べますが、まずは
「どの症状、病気であっても共通して効果の高い対策、手法」
について、お伝えします。

効果が高く、すぐにも取り入れ始めていただきたいのが
・朝散歩
・運動
・栄養療法
なのですが、

「とにかく身体を動かすのがおっくうなので、イヤ」
という人のために、できるだけ負荷の少ない選択肢から
ご説明しましょう。

(1)You Tube をBGMのように聞き流す。

うつや不安になりやすい人、改善しにくい人は
とにかく起きている時間のほとんどを

「~になったらどうしよう」
「~なことになったらおしまいだ」
「あのとき、あんなことさえなければ(しなければ、いわなければ)
こんな状態にならなかったのに」
「誰々が憎い、許せない」
「自分には生きている価値がない。
なぜならあんなこともできなかったし、
こんなこともできないし、みんなに嫌われている
ダメな人間だからだ」

などと、ネガティブな思考を繰り返すことで費やし、
その結果、ますます気分が悪くなっています。

なので、ネガティブ思考する時間を
一日にわずかずつでも減らしていくことで
消耗してしまう時間を減らし、その結果
だんだんとエネルギーが回復し、楽になっていくのです。

消耗が減ってくると、そのぶんニュートラルな思考が
できやすくなり、するとますます回復しやすくなります。

このように
「ポジティブ情報にできるだけ長く触れ、インプットする」
目的で使えるのが、優良なYou Tube 動画の聞き流しなのです。

おすすめ情報源にもまとめておきますが、
精神科医の樺沢紫苑氏や新宿OP廣瀬クリニックのチャンネル
なぜメンタル不調になってしまうのか、
どう考えたり行動すれば改善できるのかについて
多数の動画がアップされています。

これらをBGMのように流しておくことで、
いつものネガティブなループ思考に、またもやハマりそうになるときに
具体的な希望を与えてくれる情報をインプットでき、
そのぶんホッとしたりリラックスできます。

(2)畏敬の念を生じさせるような写真や動画を眺める。

人間の脳の性質として
「自分よりも比較にならないほど大きなもの、
 特に自然の風景や宇宙」
を写した写真や動画を見ると、
不思議な、畏敬の念を感じます。

脳科学者が多数の論文から抽出したエッセンスをまとめた
『科学的に幸せになれる「脳磨き」』では
畏敬の念を感じさせる時間を定期的に持つことで
気分が安定し、集中力が回復する
と述べています。

その他にももちろん、自分が好きな
動物の動画でなごむ、
おかしい動画で爆笑する、
というのもそれぞれ効果が高いので
ぜひ毎日5分からでも取り入れてください。

寝る前に実践すれば、床に入ってから
あれこれ思い悩むことが減り、その結果

・睡眠の質が良くなる(寝つきがよくなり、中途覚醒が減る)
・悪夢が減る

といったことも期待できます。

どん底の状態から多少とも改善し
15~30分程度は動画の内容に集中できる、
という状態になったら、以下もお勧めです。

 

(3)ハッピーエンドの映画やドラマを見る。

人の脳には「ミラーニューロン」というものがあり、
しょっちゅう目にするものは、
 無意識のうちに自分もコピーする
という性質があります。

このため、映画などのストーリーで

「主人公が当初、辛い環境に置かれ
過酷な体験をしても、それらを乗り越え
結局は幸せになれる」

という物語をたくさん視聴することで、たとえ最初は
「フィクションはそうだろうけど、
現実はなかなかそううまくはいかないよ」
という、悲観的・批判的な人でも、

わずかずつでも
「それでも最後はきっと、なんとかなるだろう」
という、楽観主義に少しずつ上書きされていきます。

この楽観主義はある種の「感覚」的なものなので、
理詰めで納得しようとしても違和感を感じがち。

しかしだからこそ「数で勝負」で、
毎日のネガティブ思考以上にしょっちゅう
触れることで、やがて楽観的な思考と感じ方が
「第2の天性」になっていくのです。

そしてこの楽観主義のほうが、
本人の才能や体力、頭の良さといった客観的要素よりも
最終的には実際の成果に結びつく、
ということが、研究でわかっています。

なの実用的な生産性を上げるためにも
主観的な感情状態をよくする、特に楽観的になる
ことを意識しましょう。

なお、残酷シーンや暴力シーン、グロテスクな内容が続くもの、
理不尽な境遇や扱いを受けたまま、無念に死んでいって終わる、
といったバッドエンドな物語は、極力避けましょう。
そうしたものを見ると、これもあなたの心を
ネガティブな内容に「上書き」してしまいますので。

(4)音楽を聞く。

音楽が感情に直接働きかける、ということは
あなたも経験上、感じていることでしょう。

もちろん好きな音楽を聴くのが一番ですが、
「今はつらすぎて、以前好きだった明るい曲は聴く気になれない」
といった場合もあるでしょう。

そういう場合は、まずは現在の気分に近い音楽、例えば

・失恋など喪失感を感じているときには、悲しい曲
・怒りを感じているときには、激しい曲

といったものから始めて、徐々に落ち着いた曲、
それからしみじみとした曲、希望や優しさを
思い出させてくれるような曲が良いでしょう。

ベルリン大学の研究によると、

壮大で勇壮な響きをもつ曲
(例:大河ドラマのオープニング曲やゲームのBGM、
 映画のサウンドトラックなどにあるような)
 は意欲を活性化する

悲しいが美しい曲はリラックス効果がある

とのことです。

「壮大な曲はともかく、悲しいが美しい曲って、
 どんなもの?」

という疑問に対して、

メンタリストDaiGo は、一例として
このようなものを挙げていますので、
イメージがつかみやすいかと思います。
NieR:Automata Original Soundtrack

要は、なんとなく切なくなるような曲や、
懐かしさ(ノスタルジー)を感じるような曲ですね。

もちろんこれら以外でも、あなたが好きで
なんらかの形で感情を動かされる曲も、どんどん聴いてください。

たとえば子供時代に大好きだったアニメのテーマ曲なども
無邪気で楽観的だった頃の感覚を思い出し、
気を休めてくれる一助になりやすいでしょう。

(5)精油(エッセンシャルオイル、以下EO )をかぐ

音楽や絵画と並んで、香りもまた、
左脳の思考回路をすり抜けて
心、特に感情にダイレクトにアクセスします。

鳥取大医学部教授浦上克哉氏による、
ローズマリーとレモン、ラベンダーとオレンジの組み合わせによる
記憶力の改善研究は数年前にメディアに取り上げられ
一時期有名になりました。

しかしそれ以外にも、EO の効果はたくさんあります。

また個人の好み、そして同じ人でもその時の体調などにより
好むEO はどんどん変化しますが、
まずは、多くの人に好まれ、取り入れやすい香りを
ピックアップするならば

・リラックスしたいなら
→柑橘系(オレンジ、グレープフルーツなど)、
 ローズ、イランイラン、ゼラニウム、ジャスミンといった甘い花の香り、
 ラベンダーなど

・気分や集中力を上げたいなら
→ペパーミント、ローズマリー、ユーカリ系、レモンなど

がおすすめです。

浜野が愛用しているEO について、より詳しく知りたい方は
メディカルアロマセラピーについて をご参照。
こちらは不特定多数には公開できない内容を含みますので、
以下のパスワードにてアクセスしてお読みください。
パスワード:mdatheo7 

さて、少しでも動けるようになったら、
ぜひ外出や運動を取り入れていきましょう。

(6)朝散歩

朝散歩は、単なる気分転換や体力づくりのためではありません。
それ以上に大きな、そしてメンタル不調から回復するためには
必須な、2つの大きな効果があります。

まず、朝日を浴びると脳が「新しい一日が始まった」と
体内時計がリセットされます。

そして日中必要な活動ができるよう、意欲を増し、
思考力・判断力を活性化し、
一方で不安を減らす脳内ホルモン
セロトニン」が分泌されます。

このおかげで日中、テキパキと物事を認知し、
不安が減るおかげで集中力も増し、おかげで
必要なことを実行できるようになります。

ちなみにこのセロトニンは、「SSRI」と呼ばれ
現在主として使われている抗うつ薬が
脳内に働きかけて活性化しようとしている
ホルモンです。

つまり日光に当たることで、自前の
いわば「抗うつホルモン」をたくさん分泌できるようになり
その結果、うつや不安から回復しやすくなるのです。

そして日光を浴びてから15~16時間後には
今度は「メラトニン」という、天然の睡眠薬のような
ホルモンが盛んに分泌されるようになります。

このように朝散歩には、気分を高め、意欲を上げ、
不安を減らし、睡眠を改善するという、
誰もが欲しがり、そして必須の効能があるのです。


ここまで読んで
「え、じゃあ日光浴だけでも良いのでは?」
と思う人もいるかもしれません。

確かに、一日中カーテンも開けないとか、
何週間も一歩も外に出ない、といった
極端に不自然な生活をしている人よりも
朝の日光浴を窓越しにしているだけでも
はるかにバイオリズムは整いやすくなります。

私が診療場面で助言する患者さんたちにも、
うつが重症すぎてトイレに立つのも大変、
といった時期には、次善の策として
最初はベランダに出るだけとか、それも困難な場合には
自宅の朝日が入る部屋の窓辺で20~30分間
過ごしましょう、とお伝えすることもあります。

しかし短時間でも毎日外に出る習慣をつけることは
とても大事なのです。
理由は以下のとおりです。

①外出するために身支度すること自体が、脳への刺激になる。

パジャマややスウェット上下のまま、
髪もボサボサ・・・ではさすがに
外を行きかう人々のなかで違和感があるでしょうから、
それなりの身づくろいをしようと思うでしょう。

そうしたわずかな緊張感、自分を客観的に
見る意識が、脳への適度な刺激になり、
ストレス耐性をアップさせてくれるのです。

もちろん、別にスーツを来たりバッチリお化粧するとかの必要はなく、
ラフなジーンズ姿などで十分です。

②外に出れば、人や車にぶつからないように、それなりに気を張る必要がある。

このため、繰り返しネガティブなことを考える
 時間の長さや頻度が多少とも減り、
 そのおかげでストレス度が軽減されます。

③軽い歩行程度でも、屋内でゴロゴロしているよりは身体を使うので体力維持に役立ち、自信につながる。

普段はあまり意識していないでしょうが、
体力がある、スムーズに動けるというのは
人間の基本的な自信になっています。

あまりにも長く引きこもっていて
たまにちょっと歩いたり階段を昇ったりした際に
すぐへこたれると

「ああ、自分は体力が落ちた・・・気力もわかない・・・
きっと今後も良いことなんてない・・・」
などと、悲観的思考の入り口になりやすいのです。

逆に、軽い運動習慣を継続することで
体力や心肺能力がアップしたと自覚できると、
それが全般的に自信につながりやすくなります。

④外に出て身体を動かす、外の空気を吸うといった刺激で食欲が出やすくなり、朝食も美味しく食べられるようになる。

うつや不安状態にある人は
食欲が減って食事を抜きがちになったり
逆にストレス食いで糖質中心の食生活となり
うつや不安から回復しにくい体調になってしまいがちです。

朝のうちの適度な刺激は
適切な食欲を引き出し、
身体が健康になるのを助けてくれます。

さらに朝食を摂ると、
(日光による脳の目覚めだけでなく)胃腸レベルでも
「お、今新しい一日が始まったのだな」
と認識されるので
ますますバイオリズムがととのい、

「日中の程度な緊張と活動性」
「夜間のしかるべきリラックスと睡眠」
の両方のバランスがとれた状態になります。

⑤免疫力が上がり、感染症にもかかりにくくなる。

新型コロナウイルスを予防するために
2020年から外出規制が強められていますが、
あまりにも外出しないことは、かえって
免疫力を低下させてしまいます。

理由は以下の2つです。

i) 外出不足で免疫力低下の理由その1:ビタミンDを作れなくなる。

人は日光に当たることによりビタミンDを体内で合成します。
食物でも一部は摂れますが、
必要量の大半は日光浴することで得られるのです。

ビタミンDには多彩で重要な働きがありますが、
その1つが、免疫力を高める(調整する)こと。

このため各種感染症にかかりにくくするだけでなく
花粉症をはじめとするアレルギー性疾患、
各種自己免疫性疾患の予防や改善にも有効です。

ii) 外出不足で免疫力低下の理由その2:ストレスホルモンを増やし、それによる副作用をきたす。

人はストレスを感じたときに「コルチゾール」という
ホルモンの分泌量が増えます。

コルチゾールはもともとは緊急時に
対処し生き延びるために必須のホルモンでした。
例えばその昔、人が大自然の中で狩猟採集生活を
していたときには、肉食動物と遭遇したら
「戦うか、逃げるか」の2択しかありません。

このときに、かなりの怪我を負っても
無我夢中で行動できるよう、
いわば「火事場の馬鹿力」を
与えてくれていたのが、コルチゾールです。

命がけで大変な時代でしたが、1回あたりの
ストレス継続時間は短く、いったん逃げおおせたら
もう思い悩む必要はないので
「緊急警報」は止まり、リラックスできたのです。

しかし現代はどうでしょう。
直ちに命にかかわるようなストレスは減った一方、
人間関係や経済的悩みなどで
何ヶ月も何年も「思い悩みストレス」
にさらされ続ける人が、大半ではないでしょうか。

そうなると、コルチゾールが常に多量に
血中を流れ続けることになります。

コルチゾールはステロイドホルモンなので、
アトピーやリウマチなどでステロイド剤を
多量かつ長年にわたってのみ続けた場合と
同じ副作用を出します。

例えば、以下のものです。
・肥満
・免疫力低下
・うつ状態

なので、ストレスを貯めず適度に発散するためにも
外出は必要なのです。

コロナが怖い、「3密」を避けねばと思っても
単独で、屋外で散歩、早足歩きやジョギング、
ストレッチをしたからといって
何が問題でしょうか。

むしろ前述のようにメリットばかりなので、
ぜひ生活に取り入れてください。

朝散歩がどうしてもできない場合の次善プラン

ここまでご説明しても
「でも~、おっくうで動けないんです~」
と、なかなか朝散歩してくれない人も多いです。

その場合も、ゼロよりはどんなにわずかでも
前進していることが大事なので、
以下の段階を追って実践していくことをおすすめします。

室内で、朝日の入る部屋の窓際で座るか横たわり、
20~30分日光浴する。

ベランダで朝日が入るならベランダに出て
日光浴や深呼吸、ストレッチなどをする。

3分で自宅の周りを一周するだけでも良いから、
とにかく外に出てみる。
(それさえ難しければ、玄関から1分間歩けるところまで
行き、すぐに引き返す、というレベルから始めても可。)

次第に時間を伸ばす。
とはいえ朝散歩は20~30分でOK 。

※これ以上長く出ていても、日光浴の効果は頭打ちで、
むしろ疲れる確率が上がるからです。
社会復帰のために更に体力・気力を上げるための外出は
別途行なっていきます。


なお、朝散歩が必須とわかってはいても、
現在起床時間が遅い人が一挙に早朝に起きようと
思っても無理があるし、ポイントはそこではあありません。

まずは現在の起床時間で
起きたら30分~1時間以内に玄関を出ることが最重要。

それが実行しやすいように
ジャージなどのスポーツウエアで就寝するのも一案です。

ジーンズがはきたいが、それでは眠りにくい、という人は
前夜のうちにジーンズを出して用意しておく、
(季節によっては、さらに)タオル、帽子、PET飲料などを
予め玄関にひとまとめにしておく、靴も選んでおく、
といった準備をしてから寝ると、
翌朝の面倒くささが減り、実行しやすくなるでしょう。

なお、どうしても外に出られない、
我が家は朝日が全く入らない、という人には
人工灯で太陽光の代わりをさせる、という手段もあります。

これは「高照度光療法」といって
何十年も前から存在する、うつ(特に季節性うつ病)
への治療法の1つです。

で、昔は研究用の、大きくて高い装置しかありませんでしたが
最近は個人向けのお手頃値段(数千円程度から)ながら
効果の期待できる装置も、通販で入手できるようになりました。

そのことについて詳しく書いた記事が
季節性うつ病に効く「高照度光療法」
です。

(7)運動療法

①まずは日常生活での運動量を上げる、と意識しよう

運動療法といっても、何も特定のスポーツをしたり
ランニングをしなければならない、ということではありません。

あとで詳しく述べますが、

・日常生活での活動量を増やす
・速歩きから始め、少しずつジョギングをはさむ形で
 インターバル的にちょっと強い負荷を上乗せする
・簡単で小さな負荷からの筋トレ

この程度からでも、十分効果があります。

なぜ運動がメンタル改善に有効かというと、
以下の理由があります。

・たとえ短時間でも、息がはずむ、汗ばむレベルの運動をすることで
 全身の血流が増えて、脳を含めた体内の血のめぐりが良くなるので
 身体が暖まると同時に、自律神経がリラックスモードに
 入りやすくなり、その結果、過度な慢性緊張が減る。

・運動を継続していくうちに、脳神経を活性化させる
 BDNF(脳由来神経栄養因子)が分泌され
 脳神経が活性化される。
 この結果、思考力や判断力が改善し、過剰な不安や
 落ち込みに悩みにくくなる。

・息がはずむくらいの運動や、自分の姿勢に注意する
 必要のある筋トレをしている間は
 習慣化してしまったネガティブ思考から離れていられる
 その結果、不安や落ち込みにハマりにくくなる。

どんな運動をすれば良いのか?

では、具体的にはどんな運動をすれば良いのでしょうか?

まずは、日常生活の中で行う動作を、極力運動量を増やすように
意識し工夫しましょう。
たとえば

・駅やビル内の移動ではエスカレーターやエレベーターを
 使わず、階段を使う。

・自宅や会社の最寄り駅往復を、速歩きする。

・最寄り駅往復時や買い物(食材や日用品の買い出し等)の際に
 「インターバルジョギング」をする。

これは、基本的に早足歩きで移動しつつ、合間に30秒~3分間、
ジョギングをはさむことです。
息が続かなくなったら早足歩きに戻して呼吸が整うのを待ち、
整ったらまた30秒以上を目指してジョギングします。

ふだん運動してこなかった人は30秒間のジョギングもきついと感じるでしょうが、それだけ「なまって」いたと自覚し、少しずつジョギング時間を延ばす意識で継続しましょう。

・いつもより一駅手前で電車を降りて、目的地まで歩く

・車や自転車で移動していた所を、可能な範囲では歩く。

・日に数回、10回ずつでもスクワットする。

 例えばデスクワークを1時間やった後、
 歯磨きの前、トイレ後、入浴前、お茶を入れる前・・・
 といったタイミングを決めておき、
 1日合計数十回のスクワットを目指すのも一法です。

浜野は電子レンジで食品が温まるのを待つ数十秒間とか、
エレベーターが来るのを待つ時間(もちろん一人の時限定ですが・笑)
可能な回数スクワットするようにしています。

・立ってできることは立ってやる。

 例えばテレビを見る、ヘアドライヤーをかけるのを
 座ってやっていたなら立ってやる。
 特にテレビやネット動画視聴時間は筋トレの時間と決めて
 筋トレやストレッチをやりながら見るのはおすすめです。


デスクワークも立ってしよう

ある程度気力・体力が回復し、社会復帰に向けて
さらに体力を維持して行きたい人には、
勉強する時もスタンディングデスクがおすすめ。

コロナでリモートワークをする人が増えましたが、
オフィスワーク用でない椅子で腰や背中を痛め
良い椅子に買い直した人も多いそうです。
しかし、立っていれば椅子も不要です。

「疲れるでしょ!」と思われるでしょうが、
意外と大丈夫です。

私も個人事業主として、日中何時間も
机に向かって原稿を書くなどの作業をしますが、
椅子に座っていた頃よりも腰や背中や肩が痛くならず
仕事がはかどります。

もちろん立つようになって最初のうちは
すぐ腿やふくらはぎ、腰、背中がだるくなる気がしましたが、
それも10日前後でなくなりました。

現在は、何時間も椅子に座っていなくてはならない
診療日のほうが、身体がだるくなり
疲れやすいと感じます。
あちこち、凝りますし。

それに座りっぱなしの生活は、喫煙と同等に健康を害する
ということがわかってきています。

例えば2012年にWHO(世界保健機関)は、
1日10時間以上座っている人は4時間以下の人に比べて病気になるリスクが40%も高くなると発表しています。

「だけど、いきなりスタンディングデスクに買い替える余裕はないよ!」
という人も、大丈夫。
通常の机の上に乗せて高さ調整できるタイプのものもあり、
私自身もこれを使っています。↓

②筋トレの始め方、進め方

これは各自の体力や年齢などによりますが、
まずはスクワットや全身を丁寧に回したり曲げ伸ばしをするなどの
いわゆるストレッチからで十分です。

現在はYou Tube などでいろんな人が
音楽に乗せて、楽しいストレッチや筋トレの動画を
配信していますから、自分の体力や興味に合った
ものを選び、毎日行うと良いでしょう。

その際のポイントは、表面的な動きだけで
チャッチャと真似せず、しっかりと伸ばすところは伸ばす、
曲げるときはしっかりと曲げる、
今動かしているのは身体のどこの部分なのかを
ちゃんと意識して行うことです。

そうすると身体への負荷も最大になるだけでなく、
身体に意識を集中することで
毎度のネガティブ思考から離れる時間を作ることができ、
その結果として精神状態も改善しやすくなるからです。

ラジオ体操だって、第1と第2をきちんと
意識的に行うと、結構息がはずみますよ。

もっとも、集合住宅ではなかなか思い切って
跳躍とかはしづらいですよね。

そこで、HIITの登場です。

最も効率的にメンタルも身体も強化してくれる運動、HIITとは

HIIT(高強度インターバルトレーニング)は
わずか数分間で心拍数が上がり息もはずむ
いち押しの運動法です。

これについては別記事を作りましたので、
ぜひ参照してください。↓
最も効率的にメンタルも身体も強化してくれる運動法、HIITとは


メンタル不調の症状別、具体的自己治療法

前半記事その2:セルフコントロール②
へどうぞ。

後半記事へのリンクリスト

記事の文字数が膨大になり、更新の度にエラーが出るようになってしまったため、後半はこちらに移しましたのでどうぞ。↓

後半記事: その1<各改善法の詳細>その2<おすすめ情報源>
その3参考図書①<栄養療法>その3参考図書②<精神医学・心理学>その3参考図書③<スピリチュアル>その3参考図書④<その他>