絵の世界に入り込むイメージワークの手法

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人間が自身で自覚している「自分」や自分の「心の状態」は、ほんの一部に過ぎません。

自覚している自身の意識を「顕在(けんざい)意識」自覚していない意識部分を「潜在意識(または無意識)」と呼びますが、
以前(20年くらい前まで)は氷山のイメージを出して、
顕在意識が10%、潜在意識が90%といわれていました。

しかしその後の研究が進んだ結果、顕在意識の割合がどんどん減って5%、3%、1%に。
今や、0.1%という説が有力視されています。

つまり、私たちが「自分の意思で判断して、行動した」と思っていることでも、実際にはそのほとんど99.9%が、無意識の理由/基準/過去からくる習慣の結果によって、決断し行動しているのです。

となれば、自分の意欲やモチベーションを高めたり、楽しく充実した感情状態を保ったり、本当に希望する人生の方向性を選択するためには、自分の潜在意識レベルがどうなっているのか、何か未解決な問題を抱えていないかを調べ、問題があるなら(これまできちんと時間を取って取り組んでこなかった人の場合は、まず問題ありと思って間違いありません)、その解決のために手を打つ必要があります。

もちろん、心理カウンセラーやセラピスト、ヒーラーの手を借りるのも役立つ場合もありますが、
人間の潜在意識の原理を知り、本当の意味でクライアントを癒やす知識・スキル・経験が豊富な専門家は正直、そう多くはありません。

またたとえそうしたレアで優秀なセラピストなどにツテがあるとしても、そうした優秀な専門家は忙しく予約が取りづらかったり、また1回あたりの料金もそれなりに高かったりして、そうそう気楽に相談できないかもしれません。

となると、自分一人でもまずは取り組めて、ある程度効果を実感できる手法を知っておけば、心強いですよね。

そうして、ある程度自分で自分を癒やし、成長し、その上で、どうしても一人では荷が重く専門家の助けを借りたい部分だけ、依頼すれば良いと思います。

今回はそうした、「まずは自分で自分を改善するためにがんばって行動してみよう」という意思のある人向けの記事です。

この後お伝えする手法を学び、毎日実践・練習することであなたは、自身の潜在意識という、広大な心の内面世界への羅針盤を手に入れ、そこを楽しみながら航海し、さまざまな冒険と癒やし、そして成長を手にしていくことができるようになるでしょう。

では、具体的にどうすれば良いのでしょうか?

まずは、潜在意識の特性をいくつかリストアップします。

潜在意識の特性

一部は以前の記事「『イメージ』があなたの世界を作る」でも説明していますが、潜在意識には、以下の特性があります。

(1)現実と想像したものの区別ができない
(2)否定語が理解できない
(3)主語がない
(4)時間の観念がない
(5)言葉とイメージで理解しようとするが、イメージの割合が圧倒的に大きい
(6)思考、理屈(理論)よりも感情(直感)の影響を圧倒的に受けやすい
(7)繰り返しインプットされたものを重要と判断する
(8)寝る前と起床直後にインプットされたものを重要視する

以下、1つずつご説明しましょう。

(1) 現実と想像したものの区別ができない

これについては「『イメージ』があなたの世界を作る」にある通り、
心の中でありありとイメージしたものは現実に経験したものと同様の価値をもって認識されます。

なので、例えば嫌なことを繰り返し思い出したり、将来のネガティブな結末を何度もリアルに想像すると、実際にそれが何度も起きたように認識し、それに応じた感情状態や肉体反応(血圧が上がる、動悸や吐き気を感じる、免疫力が低下するなど)を引き起こします。

これが何年も続けば、当然各種の病気(心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病や喘息、リウマチなどの自己免疫性疾患やがんなど)を発病しやすくします。

(2)否定語が理解できない

例えば「ピンクのゾウを思い浮かべないでください」といわれたら、心に何が浮かびますか?
そう、いわれた途端にピンクのゾウが思い浮かぶことでしょう。

ですから、例えばあなたが
「対人関係で過剰に緊張しない人になりたい」のであれば
「何人の人たちに囲まれて注目されていても、リラックスした笑顔で、自然に楽しく話せている自分」
をイメージする必要があります。

つまり「こうなりたくない」状態ではなく「こうなりたい状態」をリアルに具体的に思い描く必要があるのです。

(3)主語がない

「人を呪わば穴2つ」ということわざがあります。
この場合の「穴」とは墓穴のことで、つまりは他人を呪うと、死ぬことになるのはその人ばかりでなく自分もだよ、という意味です。

これは潜在意識の仕組み上も、真実なのです。

というより、スピリチュアル的にもっと正確にいうならば、
他人を呪っても相手は滅多にダメージを受けず、ピンピンして過ごし、
それに対して自分は確実に消耗し、ダメになっていきます。

だから相手を呪うとか、「復讐してやる」とかは、
自分自身のためにも、考えない方が得なのです。

例えばあなたが先輩のAさんに理不尽に怒られ、いじめられたとします。

あなたは憎しみのあまり「Aが死ねばいいのに」とか
「(Aが責任者となっている)このプロジェクトで失敗しろ!」
と、毎日繰り返し感情を込めて考えているとします。

するとその怒りや「死ぬ」「失敗する」ということを潜在意識は「私の現実」として受け取り、あなた自身を病気にしたり、事故に遭わせたり、
仕事で大失敗するように(とっさの判断や行動を通して)導きます。

結果的に、他人を呪ったつもりが、自身を呪ったことになるのです。

逆に、例えばあまり親しくない人(Bさんとします)が周囲に褒められたり昇進した時、羨んだり劣等感を感じるよりも

「お、Bさん、がんばったんだね、努力の甲斐があったね!良かったね!!」
と相手に言ってあげたり、あるいは(単に心の中でだけでも)意識して(できるだけ強く感情をこめて、しかも繰り返して)思っていると、

それもあなたの潜在意識は「自分の現実だ」と認識して、とっさの判断や行動を通して、あなたが周囲に認められたり、成功しやすくなるような思考・判断・行動に導いてくれます。

ということは、セルフイメージ(自己像)を上げて気分を良くし、行動力を上げて成果を出やすくするには、他人の良い所を一生懸命見つけ出しては、どんどん褒める、ということが、自身を物心ともに成功させるために大いに役立つ、ということです。

特にこれは「他人を認めて褒めるのは良いが、自分を認めたり褒めるなんて、傲慢になりそうで嫌だ、抵抗がある」という価値観(※)を持って生きてきた人には、かなり有効な手法といえるでしょう。

(※)これも実際には、かなり偏った主観的な価値観(思い込み)なのですが、親にこうした価値観を刷り込まれてきた人にはなかなか脱出しづらいでしょうからね。

(4)時間の観念がない

願望実現系やスピリチュアル系の本などを読んだ人なら聞いたことがあるかもしれませんが、潜在意識にとって、「時間」という流れの観念はありません。

つまり過去→現在→未来という直線的な因果関係はなく、全てが現在つまり「今、ここ」に一点集中して存在しています

といわれても、「意味不明」と感じるかもしれませんね。

でも例えば、幼少期に体験した、印象的なことを思い起こしてください。
それが楽しい、良い思い出なら、何度思い返しても気持ちが暖かくなり、懐かしさを感じたり、身体がリラックスして実際に手足の先まで温まったりします。

逆に、トラウマになるほど辛い体験を思い出せばその度に、当時の恐怖心や怒り、悲しみなどが再生され、身体面でも筋肉が硬直し、末梢血管が閉じて血流が悪くなるので手足の先が冷たくなります。呼吸も浅くなっていることでしょう。

未来についても同じです。
楽しく、望ましい未来を想像すればそれを本当に体験した場合と同様の心身の反応が起こるし、
「これだけは避けたい、最悪」という結末を想像すればその途端に、まさにそれを体験中と同じ心身の反応が起こります。

つまり潜在意識レベルにおいては、全ての事象は「現在=今ここ」でしか経験できない。
潜在意識にとっては「今ここが全て」なのです。

だからあなたが何かをなしとげたい、こうしたいというものがあるなら、今ここでそれを実体験しているかのようにリアルにそれを思い浮かべると、潜在意識はそれを「実際に起きている、現実」として認識します。

すると、その現実を経験するにふさわしいあなたの動機、判断力、行動力をあなたにさずけて、ますます確固とした現実へと導いていきます。

つまり今、あなたが思うこと、感じることが近未来のあなたを作るので、嫌な過去の記憶や恐れているような未来の結末は極力思い浮かべないようにし、
逆に「楽しかった記憶」や「素晴らしい未来のイメージ」は意図的にしょっちゅう思い浮かべるようにすることが肝要なのです。

(5)言葉とイメージで理解しようとするが、イメージの割合が圧倒的に大きい

例えば富士山を描写するときに
「約●年前にできた火山で、標高●メートルで、どんな種類の樹木や草花が生えていて、毎年●万人の登山者が訪れる。山開きは●月●日から●月●日」
などと文字(言葉)で説明されるよりも、富士山の美しい写真か絵を1枚示された方が、はるかに容易に、ストレートに心に入ってきますよね。

山梨県HPより。

なので、何かを自分に覚えさせたい、身につけさせたい、習得させたいと思ったなら、それを映像化した形で表現するならどうなるかを考えてみましょう。

例えば英語をマスターするのが目標なら、
「何人もの外国人の前で、仕事のプレゼンテーションをスラスラしており、参加者に尊敬の眼差しで見られている自分」

とか、通訳を目指している人なら

「まさにぴったりの通訳をポンポンしてあげたので、違う言語の外国人たちがそれぞれ喜び、うなずきながら私の言葉を聞いて、納得している」
といった状況をありありと思い浮かべるのです。

(6)思考、理屈(理論)よりも感情(直感)の影響を圧倒的に受けやすい

これは(5)とも重なりますが、潜在意識は言葉/理屈・理論・分析よりも感情/直感を重視します。

つまりいくら理論上は望ましいことでも、感情面で納得し「ぜひそうしたい」という気持ちにならなければ、それを得るための行動を起こせないし、なんとか起こしたとしても長続きしません。

例えば健康診断で
「あなたは太り過ぎ、メタボである。このままでは心筋梗塞や糖尿病になるから、ダイエットするように」
と指摘されたとします。

これをいわれただけで継続的にやせる努力をし続けれる人は、めったにいないでしょう。

しかし仮にそこでもしも「健康パトロン」が現れて、
「1Kg減らすことに1万円あげよう。
その代わり、1Kg増えたら1万円ずつ給料から天引きする」
といわれたら、どうでしょうか?

「こりゃあ、大変。だらだら甘い物や揚げ物を食べている場合じゃない。
できるだけ早く確実にやせるために、運動もしなきゃ」
となるのではないでしょうか?

普段だったらいろいろと理由をつけてサボったり、先延ばししようとするところを、全てすっ飛ばして、ダイエットを生活の再優先事項に置くはずです。

その理由は
「やせるという行動をすればお金が手に入り、太ればお金を損失する。大変だ!!」
と、感情が揺さぶられたからです。

(7)繰り返しインプットされたものを重要と判断する

潜在意識(≒脳)は、毎日毎瞬、膨大な量の情報のインプット(入力)を受けています。

それらを全て平等に受け取っていたらたちまちパンクしてしまうので、かなり厳しいフィルターを通して情報を選択し、本当に必要なもの以外は受け付けないか、いったんインプットしても短期間で抹消(削除)して、記憶(メモリ)の有効な容量を維持しようとします。

また慣れ親しんだものはいちいち考えずに関われるように、自動化します。

この自動化のおかげであなたは、通い慣れた道ならば考え事しながらでも歩いたり、車だって運転できるし、身の回りのこまごまとしたこともいちいち意識を向けずともこなせます。

一方でまだ馴染んでいないもの、新規なものについては、それを今後半自動化してでも日常に取り込むべきか、それとも重要度が低いものとして抹消するのかを潜在意識が判断します。

その基準が
①短期間に繰り返しインプットされる
②強い感情を伴ってインプットされている
ことです。

①の「短期間」を具体的にいうと、例えばある物事を覚えておこうと思った場合、
それを初回に知ってから24時間以内に2回目→1週間後に3回目→3週間後に4回目、というパターンで復習すると、短期的(一時的)でなく長期的記憶にする必要があるものとして認識され、その記憶が定着します。

これは単なる頭での知識での記憶のみならず、様々なスキル(技術)面の記憶も同じです。
例えば自転車の乗り方やギターなど楽器の弾き方などです。

最初はぎこちなくても、何度も繰り返し練習するうちに、知識面の入力と、それに合わせるべき身体の動きが連携できるようになり、ついにはほとんど無意識で操作できるようになるのです。

(8)寝る直前と起床直後にインプットされたものを重要視する

よく、引き寄せの法則やスピリチュアルヒーリングを教える際には
「望む状態をイメージングする時は、就寝直前や起床直前が良い」
といわれますが、それはこの2つの状態(タイミング)では潜在意識が最も活発でその力を発揮しやすいからです。

逆に覚醒状態では表面に出てきやすい顕在意識はまだ(ある意味「寝ぼけていて」)力を持っていないので、そのスキに上手く潜在意識パワーを発揮させましょう、ということです。

ただ、忙しい現代人にとって起床直前の時間を有効活用できる人はそう多くないかもしれませんので、まずは就寝前の時間の使い方から工夫すると良いでしょう。

具体的には、こうです。

就寝前1時間が潜在意識に自由にアプローチするゴールデンタイム。
なかでも就寝直前になればなるほど、その時間に考えたことや感じたこと、やったことが何度も自然に思い出され、記憶に定着しやすい。
その上、夢にも出て来やすい」。

ですから、こうなりたいという状態、実現したい願望があるなら、就寝前の1時間、どうしても忙しくてもせめて直前の5分だけでも、本当にほしいものを明確に思い出し、そしてその実現に伴う感情状態を体験してから眠ることがコツです。

もしも、将来実現したいことがとっさに思い浮かべられない日でも、
その日にあった良いこと、親切にしてくれた人などに感謝を捧げてから眠りにつくだけでも潜在意識が浄化され、
明日からの人生形成に良い影響を与えます。

逆に、寝落ちする直前までダラダラとスマホを見ていたり、今日までにあった嫌なことを思い出したり、明日以降の不安要素をありありと思い浮かべていては、

・気分が、ひいては体調が悪くなる
・眠りが悪くなる
・悪夢を見る
というだけでなく、
・まさにその嫌な現実を引き寄せてしまい、あなたが望むものは逆に遠ざかっていく

という最悪の状態になってしまいますので、就寝前の時間は、心して過ごしましょうね。

望むイメージ世界に入り込むには

さて、前提条件としての潜在意識を説明するためにこれまでお伝えしてきましたが、いよいよ本稿の主題、
「イメージの世界に入ってその中で自分を癒やし、無理なく願望実現する」
その方法に入っていきましょう。

※最初からもう、動画で体験したい人はこちらでどうぞ。↓

イメージ世界に入る方法「パスワーク」

日本人でも結構多くの人が知っている図柄(イメージ)として、「タロットカード」がありますよね。


現在では「占いカード」という認識の人が多いでしょうが、もともとは潜在意識を刺激しアイディアを出したり、人生全般を表現することにもよく使われた、象徴的な図柄を22種集めたものともいえます。
タロットカードからトランプも作られました。

現在、世界中で数えきれないほどの「●●タロット」カードが新たに作られ続けていますが、これはタロットで表現される図柄のテーマが、誰にとっても「刺さる」ものが多く、無視しづらく、思わず関わってしまいたくなるものがあるからでしょう。

それだけ、普遍的なテーマが揃っているのです。
例えば「運命の輪」「死神」「恋人」「正義」「魔術師」「悪魔」「審判」・・・。

どれも、いろいろと思考や感情が刺激されそうなキーワードですよね。
ここに印象的な図柄が描かれていたらなおのこと、ついついそのテーマに心を占められてしまいそうです。

こうした理由から、潜在意識にアプローチするさまざまな手法――瞑想、描画、夢見など――に、タロットカードはよく使われてきました。

特に西欧の神秘主義者たちはこのタロットカードや、ユダヤのカバラ神秘思想における「生命の樹」の図を使ってのイメージワークを行い、自己探求や成長を求めてきました。
そのイメージワークを「パスワーク」といいます。

「パス」とは小径のことで、生命の樹にしろ、そこにタロットを当てはめたものにしろ、特定のイメージの通り道があるという思想で、自分にとって未熟な(使いこなしていない)パスを何度も行き来することで馴染み、使いこなせるようになる、つまり潜在意識を含めて人格的・魂的に成長、成熟できる、というのがパスワークの目的となります。

ウイキペディアより。

今日からパスワークを活用する方法

しかし、パスワークを有効活用するために特に神秘思想や
スピリチュアルを知る必要はありません。

ここではあなたが毎日の生活の中に普通に取り入れながら
楽しく内面を探索し、発見し、成長していくための方法を
お伝えしていきましょう。

最終的にはあなたが好きな、どんなイメージ(絵、写真、図柄、シンボルe.t.c. )を使っても良いのですが、
まずはわかりやすい方法として、1枚の写真を例に使いながら、
解説していきましょう。

これは、公園にたたずむビーグル犬です。
この写真を教材にします。

★初心者がスムーズに取り組むコツ★
以下のシナリオに沿ってイメージ世界に入り込むことができますが、
初めての人には、こうしたシナリオを覚えておくのが
当初は難しいと感じるかもしれません。

その場合には、例えばご自身のスマホに以下の文章を自分の声で録音し、
自己誘導に使うと良いでしょう。
リラックスした状態を作るのが目的ですから、
ゆったりした口調で録音するように心がけると良いでしょう。

(誘導以前の準備段階[例 スマホの着信音を切るとか、3回深呼吸するとか]については、段階を一つ進めるごとに、録音を一旦止めて必要な作業をする、といったことも必要でしょう。)

ーーーーーーーー

①環境を準備

まず最短でも5~10分、できれば15分以上、
1人で静かに過ごせる時間と空間を確保してください。

特に最初のうちは自分の個室で、ドアに鍵をかけ、スマホの着信音や振動も
オフにするなど、気が散らないように工夫することが重要です。

②十分リラックスする

楽な姿勢で座るか、ソファなどに軽く寄りかかります
(ベッドに横たわってしまうと寝落ちしやすくなるので、
お勧めはしません)。

まず3回ほど深呼吸し、その後は普通に楽に呼吸を繰り返します。
この時できるだけ呼吸という行為の感覚に意識を集中し、
他のことを頭の中で考えないように努力します。

考えが湧いて来た場合もそこにできるだけ入り込まず、
呼吸の感覚に意識を向け直します。
何度思考に気がそれても、何度も呼吸感覚に引き戻す、
という練習をし続けます。

これを1~2分続けます。

③イメージ世界に入り込む

ではここで、写真をよく見てください。
今後1~2分かけて、写っている内容を細かく描写し、心に焼き付けます。

ここでいかに具体的に細かく描写し覚えていられるかが、
その後イメージ世界に入ったときにリアルでいきいきとした体験が
できるか否かに直結しますので、ここでは集中して見てください。

例えば、以下の要素を意識して、写真の世界の内容を記憶してみましょう。

・犬の姿勢は?
・表情は?
・毛皮の模様は、どこまでが茶色で、黒がどのくらいあって、白はどうか?
・顔の毛のどの割合が、何色か?
・目は開けているか閉じているか?
・足の指は何本見えるか?前足と後ろ足は同じ数か?
・首輪をしているか?リード(手綱)は?
・首輪の色は?
・天気はどうか?
・空に雲が何個見えるか?
・画面上部の枝についている葉は、何枚あるか?
・季節はいつに感じられるか?
・・・


そうした情報を記憶したら、目を閉じ、深呼吸を3回します。
その後、通常の楽な呼吸にして、ゆっくり呼吸し続けます。

以下は目を閉じたまま、心の中でイメージすることです。

a)先程の写真が巨大化し、写真の枠が、2メートル×2メートルくらいの大きな窓枠のようになったとイメージしてください。

その窓枠からあなたは、これから「ビーグル犬のいる公園」の世界に
入って行きます。

窓枠の下辺は、地上30cmくらいの高さにあります。
なのであなたは、片足で簡単にまたいで、その窓枠を超え、
あちらの世界に入り込むことができます。

では、これから入り込みます。
よろしいですか?

b)窓枠に手をかけてまたぎ、公園のある世界に入ってください。

入ったら、そこの世界を感じてみてください。
公園の広さ、空気感。

気温は暖かいですか、それともひんやりと涼しいですか?
何か音は聞こえますか?例えば風の音、木々の枝のこすれる音、鳥の鳴き声など・・・。
他の人々のざわめきや気配、声などは聞こえますか?

匂いはどうでしょう?
例えば草木の緑の匂い、花の香りなど・・・。

足元を見てみてください。
靴を通して、芝生や土の感触がありますか?
それとも、裸足でしょうか?

目の前にはビーグル犬がいます。
あなたを見つめています。
どんな表情でしょう?
しっぽを振ったりしていますか?

もしもあなたが気が向いたら、リードを取って、一緒に散歩しましょう。
犬とは別に行動したければ、それでもかまいません。
あなたが直感的に、こうしたいと思う行動をしてみてください。

気になる物が見えたならそちらに向かって行ってもいいですし、
ただその場で寝転がって、日光浴を楽しんでも結構です。

あるいは、思いもかけない人物なり、物体なりが目の前に現れて、あなたの気を引くかもしれません。

その場合にも、気の向くままに行動してみてください。

ここでは直感やひらめきにしたがって、考えるより前に動いてみる
という経験をすることが、最も重要なのです。

・・・

c)しばらく(数分間~数十分間)、気ままに体験してください。

一段落したり、疲れたり、飽きたり、ちょっと集中力が落ちてきたなと
感じたら、終了を促すサインですから、
そうしたらこちら側の世界に戻る準備に入ります。

d)元の世界に戻ります。

ふと気づくと、5メートルほど先に、この公園世界に入って来た時の窓枠が、地上30センチの所に相変わらず浮かんでいます。
窓枠の向こうには、あなたがいた世界の一部が見えています。

そちらに戻りましょう。

窓枠に再び手をかけ、またいで、最初にいた場所に戻ってきます。
・・・さあ、戻ってきました。

まだ目は閉じたままですが、椅子に腰かけているその腰や背中の感触、
足が床に接している感触を、再び自覚しています。

。。。。。。

ではこれから覚醒します。
このセッションであったことの全てを覚えて戻ってきます。
さらに深い理解や情報が、夢の中や日常のリラックス状態で現れます。

これから、1から3まで数え上げます。カウント3で、すっきりと目覚めます。

1、額が涼しくなってきました。額がすっきりと爽やかです。
2、とってもいい気持ちで戻ってきます。
   自分の体がある環境を思い出しています。

     次のカウントですっきりと目が醒めます。
3、気持ちよく目が醒めました。
・・・

大きく3回、深呼吸してください。
両手を強く握り締め、次に思い切り開きます。
両腕を頭のほうに伸ばし、ゆっくり伸びをしましょう。

いつでも自在に望む世界を体験できる

いかがでしたか?

今回は「公園とビーグル犬」の写真を例に使いましたが、
パスワークの対象は他の写真でも、絵でも大丈夫です。

慣れてくれば、実際の物体としての絵や写真さえも不要になり
例えば出先でも、いつでもどこでも、
意図したイメージ世界に入って探索することだってできます。

全く無料で、世界や、宇宙旅行だって可能なわけです。

この応用編として、例えば以下のようなワークもできます。

ーーーーーー

・両親など、非常に濃いがまだわだかまりの強い相手と
 イメージ世界で何度も会い、話し合い、和解する

・既に他界した相手に、生前言えなかったことを伝える

・過去の辛かった自分、未熟ながらがんばっていた自分に、
 励ましと安心を与えるメッセージを伝える

・より成長し、強く、成功した将来の自分に会いに行き、アドバイスをもらう

・尊敬する人生の先輩(偉人や物語上のヒーロー等でもOK)に会いに行き、
 元気をもらう

・現在からは想像もできない高度文明を達成した●十年後の世界に行き、
 その文化や生活ぶりを体験してみる

・動物や植物、鉱物などと自由にテレパシーのように「話せる」としたら、
 それはどんな世界?といった、全く制限を取り払った
 自由な世界を体験してみる

・・・・・・

など、応用法は無限大です。

ぜひ、あなたの心身に役立つように、この方法を活用してみてくださいね!

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ABOUTこの記事をかいた人

ホリスティック(※)精神科医として、できるだけ薬を使わずメンタル改善する方法を様々に模索し、相談者にご提供してきました。このブログではその中でも特にアート(特に絵画療法)のエッセンスを通じてあなたが自己ヒーリングできるように工夫した情報を発信していきます。 ーーーーー ※ホリスティック:「統合的、総合的な」という意味。ここでは薬物療法オンリーの従来型精神医学の限界を突破するために深層心理学、催眠療法(ヒプノセラピー)その他のスピリチュアル、アロマセラピー、そして精神症状を改善するエビデンスのある分子整合(オーソモレキュラー)栄養療法を通じてメンタル不調を改善することを指します。