一般に心療内科の外来治療では薬物療法中心になりがちですが、
実際には患者さん本人が意識し実行することで
心身の状態を改善できる方法がいくつもあります。
ほんの30年前――私が学生時代や若き社会人だった頃には、うつ病1つとってもわかりやすく説明や治療法について一般向けに書かれた書籍がほとんどなく、アメリカの精神科医が書いた(しかもハードカバーで結構厚い)本の邦訳がようやく出始めたところでした。
その後精神医学だけでなく心理学、そして軽い心理読み物も含めて、今や書店にはメンタルヘルス関係の多様な書籍が並べられ、結構な広さの平積みコーナーが設けられていることも珍しくありません。
書籍は確かに、最も正確な情報が濃縮された優良な情報源であることが多く、非常に役立ちますが、その一方で情報量が多く読むことにハードルの高さを感じる人も少なくないと思われます。
ことにうつをはじめとするメンタル不調時には、そもそも意欲や集中力が著しく低下していることが多く、そんな中で専門的情報を読んでインプットするのはかなり難しいことでしょう。
そんな時、スマホやパソコンで、しかも無料でいつでもどこでも視聴できるインターネット上の動画は、非常に有用です。
最悪、文字を読むのはもちろん、座っているのさえも長続きしないような状況でも、ベッドに横たわりながら、ウトウトしながらでも動画を聞き流すだけでもある程度情報を入れることができます。
そしてその情報の質が良く、落ち込みと不安にさいなまれている自分に希望の光を与えてくれるようなものなら、気分や意欲の向上に直結するため、症状の改善に大いに役立ち得るものです。
現在では精神科医や心理カウンセラーなど多くの専門家が You Tube などで動画を配信していますが、ここではその中でも特に充実していて、自分一人で取り組んでもかなり助けになる動画配信者を2人、ご紹介します。
2人とも精神科医です。
雰囲気というか、カラーはかなり対照的ですので、あなたの性格や好みによってどちらをより活用したいかが分かれるかもしれませんね(私はどちらの先生も好きです)。
その1)精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル
書籍、セミナー、オンラインサロンなど、インターネットを使った自営業(ビジネス)でも名を知られている先生です。
ほとんどの動画は1本2-3分と短く、その代り1500本以上、毎日欠かさず配信されてます。
外来は週半日か1日程度だけして非常勤をおられる様子です(しかも「樺沢紫苑」はおそらくビジネスネームであり、外来診療は違う名前でされていると思われます)。
その2)廣瀬久益(ひさよし)先生
「新宿OP廣瀬クリニック」のチャンネル名で配信。
自ら院長を務めるクリニックの患者さんやその家族向けに院内講座をされた時のものを同時に録画し、アップロードしているという形。
1本十数分~1時間程度のもの中心です。
この先生はクリニック(本院は水戸、新宿は分院)にて、保険診療と並行して
・分子整合(オーソモレキュラー)栄養療法
・運動療法(キックボクシング)
も長らく実施しておられ、特にボクシングジムはかなり本格的。
身体を使うと脳も活性化され気分がスッキリするだけでなく、実際に主治医と(ボクシングの枠組みの中とはいえ)「攻撃」「防衛」を文字通り身体を張って「やりあう」体験は、その後の患者さんの対人関係の良き練習の場にもなっているようです。
ホリスティック(※)精神科医として、できるだけ薬を使わずメンタル改善する方法を様々に模索し、相談者にご提供してきました。このブログではその中でも特にアート(特に絵画療法)のエッセンスを通じてあなたが自己ヒーリングできるように工夫した情報を発信していきます。
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※ホリスティック:「統合的、総合的な」という意味。ここでは薬物療法オンリーの従来型精神医学の限界を突破するために深層心理学、催眠療法(ヒプノセラピー)その他のスピリチュアル、アロマセラピー、そして精神症状を改善するエビデンスのある分子整合(オーソモレキュラー)栄養療法を通じてメンタル不調を改善することを指します。
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