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ストレス環境から逃げた方が良い人と、ドツボる人の違い
最近は、過去記事に、内容を動画化したものを
冒頭に貼る、というのをしています
(全ての記事ではありませんが)。
何かをしながら音声を聴くといった受け取り方も
できるようになりつつありますので、
よかったらご活用ください。
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ストレスが降りかかってきた時、
あなたはどう対処することが多いですか?
とりあえずそこから逃げておく?
それとも正面からぶつかって、突破する?
「もう逃げようがなくなるまで、逃げまくるのが正解だ」
という意見もあれば
「逃げていては何も改善しない。
だから戦って打破すべきだ」
という意見も、聞いたことがあると思います。
もちろん、状況やストレスの程度によって
対処法も変わるでしょう。
しかし個人により、取りがちな方法は
結構偏っていたりします。
今回の記事では、
・どんな場合には逃げた方が良く
・どんな場合は直面し克服した方が良いのか
について、その見分け方と対処法をお伝えしていきます。
ストレス源から逃げるべき場合
V.S.立ち向かうべき場合
ざっくり結論をまず列挙すると、以下のようになります。
自分にとってそれが優先順位が低いものである
3)立ち向かうべきパターン:
以下、それぞれについてご説明しますね。
逃げるべきパターンその1)
自分にとってそれが優先順位が低いものである
例えばあなたが会社員で、同僚・上司・後輩合わせて10人と
毎日顔を合わせる職場にいるとしましょう。
そのうちの2人とは割と気が合い、
世間話を含めて気楽に話せる。
次の5人とは、あまり気は合わないようだが
必要なやりとりや事務的連絡は普通に可能。
ところが残り3人が、特に理由もなさそうなのに
無愛想だったり、普通に話しかけたのに八つ当たりされたり
挨拶しても無視されるなど、
いちいちストレスになるような対応をされてしまう。
こういう時、「この3人とも仲良くせねば」
と思うのは、無駄な労力です。
なぜなら、こうした人達はあなたの
心身のエネルギーを消耗させ、その割には
その人との関係性は改善しないからです。
人の集団があれば必ず一定割合、あなたを嫌う
人たちもいるのが普通、と割り切って、
仕事上に支障が出ない程度の最低限の事務連絡が
なんとか通じれば上等、と思うようにしましょう。
好きでもない同僚たちと毎日ランチを食べたり
興味のない飲み会に、誘われるからといって
定期的に参加するのも時間と労力の無駄なので
思い切って断り、その時間と労力を
自分の本当にやりたいこと、
本当に一緒にいたい人たちと過ごすようにしましょう。
逃げるべきパターンその2)
短所克服よりも長所伸展
生徒/学生時代は「何でもできる人」が尊敬されてましたよね。
数学も英語も、体育も音楽も・・・
といった具合に。
小学校の体育の時に鉄棒の「逆上がり」という項目がありましたが、
あなたはあれがあっさりできる方でしたか?
私はかなり手こずり、放課後練習して
ようやくできるようになったタイプです。
確か、当時の子供向けのテキストの中で
「●●ちゃんは手のひらの皮がむけるほど猛練習して、
逆上がりができるようになった」
とあり、つまりは「そのくらい、根性でがんばれ」
という趣旨だったのでしょうが、あれって
全くの無駄だったなあ、と大人になってつくづく思います。
逆上がりができたからといって、実人生には
何の役立たないのですから。
こういうと、根性論推奨者は
「いや、逆上がりは一つの手段であり例であって、
大事なのは、嫌なことから逃げずに挑戦し、
能力を向上させる意志を鍛えることなのだ」
といいそうですね。
しかし意志力や行動力を上げて、何かを成し遂げる力をつけるには
「短所克服よりも長所伸展が有効である」
ということが、わかってきています。
精神科医・樺沢紫苑氏が動画のどれかでこの話をしておられて
私もそのとおりだなあと感じたのですが、
「まず短所克服しょう。それから長所を伸ばせば良い」
という優先順位だと、短所に取り組んでいるうちに
精神的エネルギーがどんどん減ってしまい、
たとえ最終的になんとか短所克服したとしても
「もういいいや、疲れた」となり、
長所伸展に回せるエネルギーがなくなってしまうのです。
この結果、
「人生って苦しい。
楽しいことってなかなかないなあ。
自分にはこれといった長所も発揮できてないし」
といった自己評価になってしまい、
何かにチャレンジするだけの余裕もエネルギーもなくなっているため、
自分が充実感を感じられるような人生に向かって
歩んでいけなくなってしまうのです。
心身のエネルギーも、人生の時間も限られています。
できるだけ早いうちから、自分が好き/得意だと感じることに
優先的に時間とエネルギーを割き、
得意分野(つまりは長所)をさらに伸ばしていく方が現実的なのです。
それにまず長所伸展させると、自己評価(自尊心)が上がるので
全般的に心身にエネルギーが湧いてきて、
「よし、じゃあこれにも挑戦してみよう」
という心の余裕も生まれます。
高いエネルギーを注げば当然、その結果として
成功率も上がりやすくなるので、
さらに自己評価が上がっていく…という好循環に入れるのです。
ここ10年余りは各種発達障害系やHSP(敏感気質の人)
についての情報がいろいろと知られるようになってきていますが、
これらも脳の性質の偏りであり特性なので、
特性に沿った教育の受け方や、職場の選び方を
本人や親、教師に前もって知らせておくことがとても重要です。
例えば私は発達障害ではないですが、
脳の特性でいえば、相当の方向音痴です。
そんな私から見ると、地図看板を見ただけで
自分が向かうべき方向が瞬時にわかる人や、
建物の中に入ったのに「北」がどの方向で、
目的地に一番近い出口はどこかが
すぐに判断できるような人は奇跡に感じられます。
3Dグラフィックを使ったゲームを毎日やることで
脳トレになるという説も聞いたこともありますが、
そもそもスマホゲームに関心がないので、
そんなトレーニングをすること自体が、考えただけでも苦痛です。
そんなことから推測して、例えばある種の発達障害傾向がある人が
・職場で口頭指示されただけではほとんど記憶できない
・マルチタスクになると全部忘れてしまう
・なにかに気をとられたら最後、どんなに
重要なことも頭から蒸発してしまう
・たとえ話や婉曲表現が全く理解不能
・音や色、触覚への刺激に過敏すぎてクタクタになる
というのも、ある程度共感できるし、大変だろうなと思います。
こういう人たちに「健常者」が根性論でいくら さとしても
なんの意味ももたず、害になるだけなのです。
3)立ち向かうべきパターン:
逃げた結果、また同じような課題が何度も現れる
上記の2つのパターンに対して、こちらは
明らかに「直面化して認め、それと戦い、克服すること」
が求められる場合です。
典型的なのが、人間関係で短期間に何度も
転職を繰り返すパターン。
確かに、たまたま入った職場がブラック企業だったり、
募集要項と明らかに労働条件や仕事内容が違いすぎる、
という場合は仕方ないでしょう。
しかし数ヶ月以内で人間関係トラブルで
転職を繰り返している人の多くは、
いくつかの共通パターンが見られるものです。
そうした人たちと話していてよく聞かれる発言が
「上司が、自分にだけ辛く当たる。
他の同僚たちとはにこやかに接しているのに」
「ちょっとしたミスに対して、過剰に怒る。
人格否定の言葉を使う」
「挨拶しても無視されるので、出勤がいやになった」
といったものです。
しかし転職しても何度も同じようなことが
繰り返される場合、これはあなたの側にも
大いに要因がある、と認めた方が良いです。
なぜなら人間関係は「相互関係」であり
片方だけが一方的に悪いということは
ほぼないからです。
あなたにも、こんな経験はありませんか?
クラスメイトや同僚の一人が、いつも自信なさそうで
オドオドしている。
うつむきがちで視線を合わせず、声も小さいので
何を言っているのか聞き取りづらい。
こうなると、相手が特に悪いことをしていないのに
相手に対してイライラし、「もっとシャキッとしろよ!」
と言いたい気持ちになり、つい声や態度を荒げてしまう・・・。
もちろん、先に攻撃的な言動をした方が悪いのですが、
それを誘発してしまったのは、相手なのです。
なので、「いつもいじめられる、目をつけられる」
とあなたが感じがちだとしたら、
あなた自身ももっと
・適切に自己主張する
・そのために、声をしっかり出し、相手の目を見る、
シャキシャキ動くなど、普通に元気があることが
わかるようにする
といったことを練習していく必要があります。
こうした目的には
「アサーション(適切な自己主張)」とか「SST」
(ソーシャルスキルトレーニング、つまり対人コミュニケーションの訓練)
といった書籍や動画なども多く出ていますので、
まずは自分でも勉強しましょう。
スキル(技術)なので、練習を続ければ誰でも上達していき、
今後の社会適応が断然楽になっていくのですから。
ホリスティック(※)精神科医として、できるだけ薬を使わずメンタル改善する方法を様々に模索し、相談者にご提供してきました。このブログではその中でも特にアート(特に絵画療法)のエッセンスを通じてあなたが自己ヒーリングできるように工夫した情報を発信していきます。
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※ホリスティック:「統合的、総合的な」という意味。ここでは薬物療法オンリーの従来型精神医学の限界を突破するために深層心理学、催眠療法(ヒプノセラピー)その他のスピリチュアル、アロマセラピー、そして精神症状を改善するエビデンスのある分子整合(オーソモレキュラー)栄養療法を通じてメンタル不調を改善することを指します。
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