姿勢を直すと、心も変わる

せっかくのインターネット時代。
メンタル改善に役立つ情報もあふれているのに、
それを適切な形で検索・活用せず、
ただ一人でもんもんと苦しんでいる人の、
なんと多いことでしょうか。

特に2000年代生まれの若い世代は、物心ついた時から
動画やSNS に囲まれて成長したたために
情報は浴びるほど入手できますが、

その多過ぎる情報に無自覚に浸かってきたために、
却って精神状態が振り回されているように見えます。

自覚なく毎日を過ごしていると、
たえずメールやメッセージの着信に集中力が中断され続け、
一つのことに集中して取り組む、考えるといったことが
困難になります。

そしてこの、「しょっちゅう集中を中断される」こと自体が
不安やイライラ、落ち込み、悲観的気分のもとになっていることが、
欧米の研究でわかってきています。

詳しくは「デジタル断食」などで一般向けの動画などを
検索してみると様々な情報が出てきますが、
人間は一度に一つのことに集中できた方が気分も生産性も上がり、
さらには対人関係も良くなることがわかっています。

よく「テレビばかり見ていると(テレビゲームばかりしていると)
馬鹿になる」といわれてきましたが、

現代ではスマホを長時間見れば見るほど精神状態も生産性も低下し、
対人関係も悪くなる(そもそも自他の感情を読めなくなる)
ことが判明してきています。

大人でもそうですから、ましてや
幼児をはじめとする未成年ならなおのこと。

逆に子供時代、デジタル機器には短時間(例えば日に2時間以内)
しか触らせず、あとは昔ながらのアナログなおもちゃだけ与えたり、
積極的に外で遊ばせたりすると、

子供は肉体面のみならず、精神面
(ストレス耐性や楽観性、対人関係スキル)も
向上することがわかっています。

近年いわゆる「発達障害」系が大いに「増えた」、
あるいは「注目されるようになった」ことの要因は
環境汚染とか、添加物いっぱいの食物とか
いろいろいわれていますが、

発達障害の人のかなりの割合が精神の発達のみならず
肉体の発達面で偏りがあること、特に運動が苦手とか
細かい作業が非常に不器用、といった
特徴もあることから考えると、

発達障害の人が自身の偏りを緩和し、社会に適応しやすくするためにも
子供時代から一定量の肉体活動(運動を伴う遊びなど)を
毎日行う生活習慣をつけてやることは、
親が最も心がけた方が良いポイントの一つといえるでしょう。

https://report.iko-yo.net より

さて、これまでの記事の中でも何度も
運動のメンタル改善効果について述べて来ましたが、

今回は自宅で一人でいて、どうしても動けない時にも
(これまでのように)自分を追い詰める考え方ではなく、
「どうやったらリラックスしやすくなったり、
安心感を得たり、楽観的になれるか」
の方法をお伝えしますね。

まず、「何も考えられない、身の回りのこともできない、
ただゴロゴロしていて合間にトイレにいくぐらいがやっとだ」
という時期には、せめて頭の中を、
自分を不安に陥れる考えではなく
少しでも希望や楽しみを感じられる情報を
持続的にインプットすることが有効です。

数十年前から「睡眠学習」など無意識領域を活用して
効果をあげられるはずというのがいわれてきましたが、

近年は無意識の研究と、様々なデジタル技術向上のおかげで、
個人でも無料~ごく安価で毎日自分のメンタルを良い方向に
自然に仕向ける手段を手に入れることができるようになりました。

私が最もお勧めする「樺沢紫苑」氏と「廣瀬久益」先生については
メンタル不調からの職場復帰のコツ――自宅でできる「リワーク・プログラム」
の後半に記載してありますので、今回は主として
「身体的なちょっとしたきっかけをつかって
ネガティブ思考から離れる方法」

についてお伝えします。

姿勢と呼吸への着目で
ネガティブ思考&感情から離れられる

 
うつや不安といった精神症状を軽減し、また生産性を上げるためにも、
「ネガティブな気分や思考にふける
という習慣から脱出する必要があります。

メンタル不調が強く、長引いている人ほど、
毎日何十回も同じようなネガティブ思考を
繰り返し考えている、という事実があります。
これを「思考の反芻(はんすう※)」といいます。

※牛などが一旦食べた草を口の中に戻して再度咀嚼すること。
転じて、「役に立たない同じ思考を何度も何度も考え続けること」をここでは意味しています。
重症のうつや不安を抱える人ほど、この「思考の反芻」グセが強固です。

 
ネガティブな思考や感情から脱出するためには、その第一歩として
まず自分が毎日、いかにネガティブな思考や、
そこから発生するネガティブな感情に浸っているかを事実として気づき、
認識する必要があります。
 
 
そのための簡単な簡単な方法でありながら、
時間も手間もお金もかからないノウハウを
1つご紹介しましょう。
 
それは「1日の中で何度も、自分自身の姿勢に気づく」です。
 
手順としては以下の通りです。
 
 
まず、朝起きたら
「今日1日、何回でも、自分の姿勢に意識を向けよう」
と決めます。
 
そして、それを記録する手段を決めておきます
例えばスマホのメモ欄でも良いでしょう。
 
そしてまずは正しい姿勢を意図的に作りましょう。
 
足を肩幅に開いてまっすぐ立ち、
両肩を引き胸を張って、
肩甲骨を背中の真ん中に寄せるイメージで、
2〜3回深めの呼吸をします。
 
 
その後 通常の生活の中で複数回、
同じように姿勢を意識しますが、
最初は忘れがちなので、
特定の行為をするときに紐付けると生活に定着しやすいでしょう。
 
例えば
 
・歯磨きをしている時
・トイレに入っている時
・レジやATMなど、列に並んで順番待ちしている時
・食事をしている時
・机に向かっている時
 
などです。
 
特にデスクワーク自体は長時間になりやすいのでスマホ等でタイマーをセットし、
15分から30分に1度程度は姿勢をチェックしましょう。
 
(理想的には15分に1度は立ち上がり、小さな用事を作って机の前から離れるのが良いです。
 
この時に簡単なストレッチや深呼吸
5〜10回のスクワットをするだけでも
体がほぐれるだけでなく、脳も――
したがって精神機能も――リフレッシュし、
生産性が上がることが研究で確かめられています)


この女性は一見背筋は伸びて良いのですが、
まだ首がやや前傾姿勢なので肩こりや
緊張性頭痛の原因になりやすいでしょう。
また、かかとが床に着いておらず不安定なので、改善の余地あり。

 
自分の姿勢に気づくのがなぜ良いかというと、
 
姿勢に目を向けることによって意識が自分の心の中から自分の身体 つまり心の外に出ることとなり、
これによってネガティブ思考や感情に浸ると言う習慣から短時間でも脱出できるようになるからです。
 
そしてこれを日に何度も行うことで
ネガティブ思考感情にはまるという癖から徐々に脱出できるようになっていきます。
 
そうすることによって
「自分で自分を苦しめて精神状態を悪化させる」
という、悪しき「心の生活習慣」から距離を置けるようになり、
 
このことによって自動的に
心が次第にポジティブになっていくのです。
 
 
つまり、心はネガティブな思考や感情を
いきなり無理にポジティブなものに置き換える必要はなく、
 
ただ、ネガティブなものから一旦、
数秒ないし数分間距離を置きニュートラルになるだけでも、
心の本来の機能として穏やかなポジティブさに変わっていくことができるのです。
 
 
ぜひこの原理を活用して、今日から自分でメンタルを改善するスキルを身に付けていってくださいね。

(追記)
ちょうど今回、精神科医樺沢紫苑氏の動画で
「姿勢を正すと、なぜメンタル改善が期待できるか」
脳内ホルモン「セロトニン」分泌増の観点から
説明しておられ、わかりやすかったので貼っておきます。

発達障害を「脳の体操」で改善する方法

私が尊敬する、神田橋條治先生という方がおられます。

精神科医ですが、独自の感性と理論で、フロイト以降の
本格的精神分析医たちも一目置かざるを得ないような
鋭い精神分析療法を長年続け、
後進の心理カウンセラーや精神科医の指導にもあたってこられました。

また、従来は
「漢方薬は精神症状にはほとんど効かない。
せいぜい便秘とか口の渇きなどの、
精神科薬の副作用をある程度緩和するだけ」

といわれてきたのを、
不眠やうつ状態、不安、パニック、イライラなどに対して
複数種類の漢方を組み合わせることで
高い有効性を示す処方をいくつも編み出しました。

それらは現在も通称「神田橋処方」として
精神科や内科などの臨床で活用され続けています。

この先生は実はかなりエネルギー状態を読むことにも長けており、
例えば

・患者の脳や他の臓器の調子の良し悪しをエネルギー的に「透視」できる
・患者が廊下を歩いている音を聞くだけで
「左側の腰椎第●神経が上手く使えてないね」などとわかる

といった、普通の人にはない能力があるのですが、

近年は発達障害の人の相談が増えたことから、
それらの症例への
独自の対処法をいくつも編み出しておられます。

中でも『発達障害をめぐって』という、2018年に出た本の
冒頭数ページにある、オリジナルの体操法である
「進化の体操」と「指いい子」はとても気持ちよく、
かつ大変効果的なので、ぜひ著書を手にとってみてください。

一見、とても単純なので、
神田橋先生作が作ったものでなければ
私も全く信じられなかったと思いますが、

実際に試してみると、健常人でも
全身がほぐれてリラックスします。

発達障害の症状の大半が慢性的な緊張興奮からくることを考えると、
毎日1~2回この体操をすることは、非常に効果的でしょう。

特に「指いい子」体操はフラッシュバックからくる突然の興奮、
パニックをも落ち着かせるそうで、日頃から続けていると
過去のトラウマを思い出しても
フラッシュバック症状としてあまり出現しなくなるそうです。

「指いい子」は足指を刺激するだけですし、
「進化の体操」もベッドの上でうつ伏せでゆっくり動くだけなのに
普段しない動きだからか、不思議と全身が温かくなります。
きっと、身体の中心部から末端までの血流が改善するのでしょう。

おかげで、合計でわずか2~3分程度の体操なのに、終わると
リラックスすると同時に爽やかな、ほぐれた気分になるのです。

神経質さや身構える気持ちが遠のき、
良い意味で「いいかげん、適当」になる感覚を味わえます。
ぜひ、試してみてくださいね。


<参考図書>
『発達障害をめぐって』 

<関連動画>
ホリスティック精神科医お勧めのメンタル改善情報源  
姿勢を正すと精神症状がよくなる?  

<関連記事>
メンタル不調からの職場復帰のコツ――自宅でできる「リワーク・プログラム」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

ホリスティック(※)精神科医として、できるだけ薬を使わずメンタル改善する方法を様々に模索し、相談者にご提供してきました。このブログではその中でも特にアート(特に絵画療法)のエッセンスを通じてあなたが自己ヒーリングできるように工夫した情報を発信していきます。 ーーーーー ※ホリスティック:「統合的、総合的な」という意味。ここでは薬物療法オンリーの従来型精神医学の限界を突破するために深層心理学、催眠療法(ヒプノセラピー)その他のスピリチュアル、アロマセラピー、そして精神症状を改善するエビデンスのある分子整合(オーソモレキュラー)栄養療法を通じてメンタル不調を改善することを指します。