動かないと、心も折れる【あなたのうつ・不安は外出不足と行動不足から来ている件】

あなたのうつ・不安は外出不足と行動不足から来ている
【身体を動かさないと、心も折れやすくなる】



うつ病などで会社員が勤務できなくなり、休職した
といったとき、知識がないと
その後何週間も何ヶ月も、ただ刺激を避けて
屋内で休む、ということになりがちです。

確かに、例えば大怪我の後とか
高熱疾患からの回復期には、ある程度の
期間、ベッド上安静が必要だったり、
外出制限がかけられることもあるでしょう。

そしてうつ病などの精神疾患でも、
「うつ病は心のエネルギーが低下しているのだから
回復するまでじっくり休んで充電するのが良い」
と、かつては医学でも教育されてきました。

感覚的にも、うつの時は無気力だし、何をするにも
不安だし、ともかく疲れやすいので
「これは尋常じゃない。しっかり体力気力が
戻ってくるまではやたら動いて消耗しては大変だ」
とばかり、ゴロゴロ、だらだらして過ごすのが
正しい治療のように感じます。

しかしここ20~30年の研究により、こうした
対処法は効果が出にくいばかりか、かえって
回復を遅らせることがわかってきました。

最も端的にいえば、2010年に改定された
アメリカ精神医学会の「うつ病治療ガイドライン」
初めて、うつ病への運動療法が有効である
公表されたのです。

そして最近の研究でわかってきたのが、

・無気力で落ち込んでいる時こそ
外出や運動で心身を外側から刺激する必要がある。
この刺激により脳神経科が活性化され、
意欲や気分も改善していく。

ーーー具体的にはーーー

・朝日を毎日15~30分は受けないと
セロトニン(穏やかな意欲を出しやすくする)
脳から分泌されにくくなるので、
無気力や不安が改善しにくくなる。

★ちなみに現在最も頻繁に使われる抗うつ薬
「SSRI」は、患者脳内の、減っているセロトニンを
何とか活性化して
有効に使おうとするものですが、
セロトニンの分泌量そのものは増やせません。
それに対して日光浴はそれだけでも、セロトニン分泌量を
自然に増やしてくれるのです。

さらに、日光浴の15~16時間後に、今度は
眠りを促す脳内ホルモンメラトニン」が
分泌される、という予約スイッチが入ります

★ここから逆算すれば、0時までに入眠したいならば
遅くとも朝8時には日光浴をする必要がある
とわかります。

不眠がうつ病に高率に伴う症状であり
不眠が続くだけでも更に疲れやすさ、
無気力、落ち込み、不安といった辛い
精神症状が悪化・継続しやすいことを考えれば

一見、逆説的なようでも
「辛くても<朝>といえる時間帯に起床し、
15~30分間は日光浴(できれば外出も)行なう」
ことが、結局は最も楽で効率的な治療法だ
おわかりだと思います。

身体を動かさないと脳機能(メモリーやエネルギー)が
身体制御に使われないので、その分
ネガティブな思考内容に思い切りふけってしまい、
ますますうつや不安が増し、意欲は低下してしまうので
メンタル改善に逆効果である。

 

「ああ、結構既に休んでしまった。
疲れやすいのがまだ続いているが、これが
うつ病による精神的なものか、身体を使わな過ぎた
ことによるものかよくわからないし・・・」

というあなたへ。
前述のように、もはや原因は心身一体化しているので
区別の必要もなく、対処法も共通なのですが、
それでも現状、肉体面がどれだけ退化しているかを
確認できるチェックシートがあるので、
試してみると良いでしょう。

【あなたの現状を知る身体的衰え度の簡易チェックシート】

①疲労感:気分が沈み込んで、何が起こっても気が晴れないように感じましたか/何をするのも骨折りだと感じましたか…1.はい・0.いいえ(どちらか1つにあてはまる場合も「はい」に〇)

②筋力:階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますか…0.はい・1.いいえ

③有酸素能力:1kmぐらいの距離を続けて歩くことができますか…0.はい・1.いいえ

④活動量低下:1日のうち、座っている又は横になっている時間は、起きている時間の80%以上ですか…1.はい・0.いいえ

⑤体重減少:6カ月間で2~3kg以上の体重減少がありましたか…1.はい・0.いいえ

これで3点以上なら筋力・体力低下が進んでいるので
生活改善が必要、というリストですが、
注意点が1つ。

それはこのチェックシートは本来、65歳以上の
シニアの身体機能低下をスクリーニングする
ためのものだ、という点です。

なのでもしあなたが60歳未満の働き盛り世代ならば、
2点でももう、活動量増強を始める必要があるでしょう。
もしも3点以上なら、中程度よりも先に進みつつあるので、
最優先で活動性を上げましょう!!

ーーーーーー

(原著論文)
Journal of the American Medical Directors Association. 2019 Sep 12; pii: S1525-8610(19)30567-5.(Author)Si Chen, Tao Chen, Hiro Kishimoto, Yasuo Susaki, Shuzo Kumagai 

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<関連動画>
運動するとうつ病が治る?! https://youtu.be/tA0zUiHG64k 
動かないとうつ病のようになる https://youtu.be/zjfKxUgyEQ8 

<参考図書>
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https://amzn.to/2XLkiky 

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ホリスティック(※)精神科医として、できるだけ薬を使わずメンタル改善する方法を様々に模索し、相談者にご提供してきました。このブログではその中でも特にアート(特に絵画療法)のエッセンスを通じてあなたが自己ヒーリングできるように工夫した情報を発信していきます。 ーーーーー ※ホリスティック:「統合的、総合的な」という意味。ここでは薬物療法オンリーの従来型精神医学の限界を突破するために深層心理学、催眠療法(ヒプノセラピー)その他のスピリチュアル、アロマセラピー、そして精神症状を改善するエビデンスのある分子整合(オーソモレキュラー)栄養療法を通じてメンタル不調を改善することを指します。