子供時代、親に刷り込まれた不適切な価値観を見抜く方法

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子供時代、親に刷り込まれた不適切な価値観を見抜く方法
【あなたの慢性不調の根本原因】

今回も『トラウマ後成長と回復』(P.161-162)からですが、
何もトラウマに限らず、現代人に非常に多い

「自分が何をやりたいのかわからない」
「自分なんて大して価値がない」
「生きている意味がわからない」

という人の一人にあなもあたるなら、
よく効くワークです。

親に刷り込まれた価値観をあぶり出すワーク 【まさに「三つ子の魂百までも」】

まずは5~15分ほど、1人になることができ、
邪魔が入らない環境に入りましょう。

スマホの着信(電話、メール、各種SNSメッセージ含む)
の音や振動は発しない設定にしておき、しかも
手が届く範囲よりも遠い場所に置いて、
習慣でつい手にしてしまうのを予防しましょう。

オプションで、リラックスできるような静かな曲(歌詞なし)
を小さな音量でBGMとして流しても良いでしょう。

。。。。。。

目を閉じて、子供の頃に住んでいた家を思い浮かべてください。

玄関に子供の頃のあなたが立っています。

扉が開きました。
家の中に入りましょう。

家の中には父親が立っていて、あなたを見て、こう言います。
「〇〇(あなたの名前)が人生で何をするにせよ、
忘れてはいけないのは、・・・」。

さあ、父親の言葉を完成させてください。
心に浮かんだことを何でも書いてください。
それが現在まであなたを支配している価値観です。

。。。。。。

一通り描き終わったら、
2~3回深呼吸をしてリラックス。

再び玄関のシーンに戻ります。

今度は母親が立っています。
母親は、何歳くらいのイメージですか?
髪型は?服装は?そして表情は?
手に何か持っていますか?

帰って来たあなたを見て、こう言います。
「お帰り。今日は、どうだった?
〇〇(あなたの名前)が人生で何をするにせよ、
忘れてはいけないのは、・・・」。

さて、何を言ったでしょう?
全て書き出してください。

他にも重要な人物(例 兄弟姉妹、学校の担任教師、親友e.t.c. )が
思い出されるなら、その人達も相手に、同じワークをしましょう

それは「正しい」価値観?

このワークによって、幼児期の自分が両親等との関わりによって
どんな価値観が刷り込まれたかに気づくのに役立ちます。

「忘れてはならないのは・・・」の「・・・」には、
例えば以下のようなものがよく入ります。

ーーーーーー

・成功するためには一生懸命がんばらねばならない。

・人に迷惑をかけてはいけない。

・周りに合わせるべきだ。

・涙を見せてはいけない。

・自分がしたいことよりも、やるべきこと
(=義務、責任)をまず果たすことだ。

・お金の話をするのは卑しいことだ。

・楽してお金を稼ぐのは悪いことで、堕落への道だ。

・100点満点以外は、失敗だ。

・失敗したら一生の汚点で、ろくな人生にならない。

・冒険はリスクが高いしムダなので、止めておくべきだ。

ーーーーーー

幼児期に教え込まれたこうした価値観は
あまりにも深く根付いているため、それが
「客観的に見ても、本当にそうなのか?」
とある時点で自身で改めて検証しない限り、
「デフォルトの事実」としてあなたの心と一体化しています。

あなたが人生の岐路に立った時、
その価値観が本当に役立つような
良き指針になるのなら問題ないのですが、

かなりの割合で歪み・偏り・思い込みにまみれた
まま親から継承されたため、
むしろあなたの人生を生きにくくしてしまう
例が跡を絶ちません。

こうして、物心もつかないうちにインプットされ
その後検証やアップデートもされないまま
何十年も生きてくると、

「毎日、一応大過なく暮らしているが、喜びも感動もない。
何のために生きているのかわからない」

「自分でなければならない仕事や才能なんて、ないと思う」

「基本的に人は他人を騙すから、うかつに信頼してはならない」

・・・これでは、毎日が充実しないどころか、
苦痛感の中で生きなくてはならなず、
「こんな思いまでして、何で生きていなければならないんだろう」
と感じたとしても不思議ではありません。

価値観を根本から「吹っ飛ばす」のがトラウマ

https://blog.goo.ne.jp/kobayashi_m_2006/e/52246225a971edf17c5a3fe56129404b より。

そんな時、もしも
・大地震で自宅も家族も一挙に失った
・自分の余命があと3ヶ月のがんだと宣告された
といった、大きな出来事に見舞われたら、どうでしょう。

いやがおうにも、つまり強制的に、
それまでの価値観が突き崩され、
自分が本当に人生に何を求めているのかを
直視せざるを得なくなります。

例えば、家族を養うためにブラック企業に努め続けた人に
末期がんが見つかった場合、

「仕事を辞めて、残りの時間を家族と思い切り過ごすんだ」
という人もいるでしょうし、逆に

「家族のためだけに生きるのはもう嫌だ。
一度は行って見たかった、辺境の●●国に、今こそ旅行してみるぞ」
と、家族を置いて、医療・介護サービスを使いながらでも
出奔する人もいるかもしれません。

。。。。。。

2011年の東日本大震災は、日本全土に
大きなトラウマ体験となりました。

震災そのもので死傷した人々、その後の立ち直りの大変さは
皆が実感していることです。

ただしその一方で、思いもよらぬ恵みというか、
一種の気付き、成長といったものもありました。

例えば震災までは日本は世界――特に先進国の中では
抜きん出て自殺率が高いのが続いており、
毎年3万人超でした。

しかし震災後は28500人など、3万人を切るのが
ずっと続いています。

震災後、
「何よりも人との絆(家族をはじめとする)が大事だとわかった」
という声はよく聞きましたよね。

高価な物質を保有したり消費したりするよりも
地方移住や、ミニマリスト志望の人たちが
以前よりも少しずつ増えてきています。

防災意識も、震災前よりも格段に高まり、
その分、ホームセンターなどで売られる
防災や被災時グッズもより多彩に、
使いやすいものが開発されてきています。

このように、トラウマ体験は
幼少時に刷り込まれたデフォルトの価値観を
自覚する大きなきっかけになります。

トラウマを待たずに自己改革する方法

とはいえ、幼少時に刷り込まれた価値観を自覚するのに
別に外からトラウマを与えられるまで待つ必要はありません。

「どうにも生きにくいなあ」
「もっと安心感と充実感をもって暮らしていくには、
どうすればいいんだろう」

本気で考え、自分の心の内面を直視して
理解し、無理ないペースで少しずつ
「バージョンアップ」していけば良いのです。

そのためのワークが前述のものです。
これを週1回とか、定期的に行ない、
しかもやりっぱなしでなく、毎回の内容を
ノートなりスマホ、PCなりに記録しておくこと。

「レコーディングダイエット」の有効性が話題になり
一時期ブームになりましたが、メンタルのワークも同じ。

記録しないとせっかくの体験も気づきも忘れられ、
なかなか成長できませんが、記録して
定期的に見返すことにより、自身の成長がわかり、
さらに続けやすくなります。

その結果、どんどん成長・改善が進んでいくのです。

<関連動画>
トラウマさえも、あなたの成長チャンスになる【多重人格、境界性人格障害も治療可能に】https://youtu.be/KBZcfaiFUrQ

<参考図書>
『夜と霧』https://amzn.to/2A6vkcz
『トラウマ後 成長と回復―心の傷を超えるための6つのステップ』https://amzn.to/2XA91F0

<関連記事>
人間関係を良くしたければ、親との過去を癒そう
https://heart-art.jp/oyakokannkei

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ホリスティック(※)精神科医として、できるだけ薬を使わずメンタル改善する方法を様々に模索し、相談者にご提供してきました。このブログではその中でも特にアート(特に絵画療法)のエッセンスを通じてあなたが自己ヒーリングできるように工夫した情報を発信していきます。 ーーーーー ※ホリスティック:「統合的、総合的な」という意味。ここでは薬物療法オンリーの従来型精神医学の限界を突破するために深層心理学、催眠療法(ヒプノセラピー)その他のスピリチュアル、アロマセラピー、そして精神症状を改善するエビデンスのある分子整合(オーソモレキュラー)栄養療法を通じてメンタル不調を改善することを指します。