不眠解消法を自分で身につける方法

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これまで何本か、メンタル改善法のエッセンスを
動画に撮っておいたものがあるのですが、
今回はその動画についてある程度
内容解説もしながら、ご紹介したいと思います。

今回のテーマは「不眠を自分で解消するには」です。
↓↓

イントロダクション(簡単なご挨拶)

不眠を自分で解消するコツ

前半の動画では、自分でできる不眠の
行動療法のうち、まずはバイオリズムに
意識を向ける重要性についてご説明しています。

バイオリズム(睡眠と覚醒の周期)の重要性

National Geographics http://bit.ly/2KgNI46より。

当たり前ですが、人間も肉体を持った動物です。
しかも夜行性ではなく、昼行性の動物。

つまり何万年もの間、夜明けと共に起床し、
一日中肉体労働(狩猟採集なり農業なり、
あるいは過酷な家事労働)をし、
クタクタになって日没を迎え
早々に寝る、というものでした。

重労働の割には高カロリーのものなど
滅多に手に入らず、常に飢えや病気、
事故や怪我(肉食獣に襲われることも)
を警戒しながら、ようやく生きてきました。

それが現代では

①飽食し、糖質や油脂の摂取過剰による病気
②運動不足による病気
③24時間明るい環境があることによるバイオリズムの乱れ
④直ちに致命的ではないが、年単位で続く対人ストレスや業務ストレス

といったものにより、我々の祖先とは
異なる優先順位と行動をしなければ
健康に過ごせなくなっています。

昔と正反対といっても良いくらい異なるのが
まず、食生活。

飢えと隣り合わせの時代と異なり、現代ではいかに
「カロリー、糖質、脂質の摂り過ぎを防ぐか」
が病気になるかどうか、健康寿命を全うできるか否か
の分かれ目になっていることは、
みなさんよくわかっていると思います。

一方で、肉体的には昔ほど過酷ではないが
精神的には長く強いストレスを受け続ける現代人は
不眠を持つ人が非常に多い。

調査にもよりますが、日本人の6割は何らかの
不眠の悩みを持つとの結果も出ていると読んだこともあります。

で、不眠を改善するために
多くの人が真っ先に思い浮かぶのが
「じゃあお酒や睡眠薬をのめば良い」とか
「日中疲れるくらい活動(運動)すれば良い」
ということでしょうが、

いきなりアルコールや薬に頼るのは別の意味で
健康に有害になるリスクがありますし、

不眠に悩む人の大半がほとんど運動習慣はおろか
(不登校や休職などで)そもそもまともに
外出していない人が多いので、
「外出して運動~?無理無理~~」
と却下されてそれきり、という場合も多いでしょう。

しかし冒頭で述べた通り、人間も昼行性動物なので
「朝起きて外出し、日光を浴び、夜に就寝する」
というリズムをまず生活に意識的ん組み込まない限り、
安定した睡眠は手に入れられないでしょう。

そこで今回の動画と、このブログ記事では
上記リストの中では
「24時間明るい環境があることによるバイオリズムの乱れ」
について、詳しく解説していきます。

1)少なくとも日に1回、15分は日に当たる必要

不登校や休職などで数ヶ月以上、
家族以外と接していないという人の
かなりの割合の人が、そもそも
外出をほとんどしていません。

せいぜい週1~2回、しかも近所のコンビニまで
なので、1回あたり15~20分程度です。

これでは日光刺激外出刺激
受けられないので、脳神経も「なまり」、
ますます不活性化します。

すると不眠だけでなく

・漠然とした不安
・対人緊張(相手に悪く思われている、とか
 周囲に監視されている、等にまで発展しやすい)
・落ち込み、無気力
・イライラ、悲観的気分、絶望感

といった精神症状に圧倒されやすくなり
社会復帰も精神状態の改善も
ますます遠のいてしまいます。

精神症状の改善のためには、
例えば休職に入った当初の1~2週間を除き
「ただ刺激を避け、ストレスを遠ざける」
だけでは、なかなか改善しません。

それは脚の骨折をした際の治療に例えると
わかりやすいと思います。

確かに骨折直後は安静にし、
ギプスで保護することにより
不測の荷重がかかるのを防ぎ、
これによって骨の接着がスムーズにいくように促します。

しかしある程度経ったら、ギプスをつけたまま
松葉杖をつき、毎日リハビリ歩行する必要があります。

「まだ本格的にくっついてないから~」
といってずっとゴロゴロしていては、
骨(骨は荷重刺激で密度が増えます)ももろくなり
もちろん筋肉も細り、

「さて、そろそろリハビリするか~」
と踏み出したとたん、予想以上に弱体化していいて
またまた転倒してしまう、となってしまいます。

機会を逃さず――つまり早め早めに、
まだ「しんどい」というくらいの時期に、
しんどく感じる程度の負荷を
少しずつでも毎日自分に課すようにしなければ、

人間の心身はすぐに、より楽な方に慣れてしまい、
発症前よりももっとストレス耐性が低くなってしまうのです。

そうなると、充実した楽しい、活動的な人生は
ますます手に入れにくくなってしまいます。

なので、いきなり外出するのがどうしてもしんどい人は
まずは毎日15分の日光浴を、自宅で良いので、実行しましょう。

具体的には

・寝室に日が入る間取りなら、朝すぐカーテンを開ける
(どうしても朝目が覚めないとわかっているなら、
前夜就寝時からカーテンを開けておく)

・室内で日光が入らない場合は、
 ベランダに出て日光浴する

など、自分なりの工夫をしてください。

2)外出刺激が夜間睡眠を改善する

1)でも述べたように、全くといって良いほど
外出しない生活を続けている人は、
それだけでも各種生活習慣病になります。

これは若い人でも、10年20年経って中高年になると
加速度的に発症しやすくなるでしょう。

加えて、他人の中に入って活動する
(といっても、日常的な買い物とかの
簡単なものでOKなのですが)
のを長年していないと、

・他人の気持ちを読むことができなくなる
今相手に、そして周囲に自分が何を
期待されているのかもわからなくなる

・退行(子供返り)する

といった例も見聞されています。

例えばこれは脳神経外科医の築山節氏が著書で
書いていたことですが、
20代の若者が、引きこもってまだ1年も経たないうちに
ある日、コンビニで、棚から菓子パンを取り
その場で袋を破いて食べ始めてしまったそうです。

つまり自宅という私的空間なのか
店頭という公共空間で行動を区別しなくてはならないのに
いつもの自宅での感覚で食べ始めてしまったそうです。

(もちろんこの時何か特殊な病気になっていたとか
意識がてんかんや脳梗塞等で
もうろうとしていたわけではありません。)

また、最近では電車や店舗で高齢客が
些細なことで感情爆発し、相手に暴行して
事件になったりも時々報道されてますが、

こうした事例のうち何割かは
心理的退行により社会性が失われたことによる
可能性が考えられます。

そもそも不登校や引きこもりが長期化する人は
「人目が怖い」
と、外出はおろか、自宅の窓辺に近づくのさえ
嫌がる人が多いですが、

その欲求のままに過ごしていると、
そのまま今後も何十年と、孤立した生活を
続けることになってしまうでしょう。

それが嫌なら、少しずつでも外出することが必須。

どうしても困難なら、例えば

・最初は自宅周りを1周だけする(時間にして1~3分以内)
・最初は家族に同伴してもらう

といったレベルからでも結構ですから、
一歩ずつ進めていきましょう。

3)段階的にでも起床時間を早める

不眠(そして連動する各種メンタル不調)を改善するために
「朝」といえる時間帯、具体的には
9~10時(できれば8時)くらいまでには
起床する習慣づけが必須
なのですが、

現在昼過ぎとか、夕方起き出すのがパターン化している
人の場合には、急に朝に変更するのは現実味がありません。

なので、段階的に起床時間を早めていく必要があります。

で、段階的に起床時間を早めるペースについて、
動画の中では「一日30分ずつ」と言っていますが
このペースだときつい、という人は
「1週間で30分」でも良いです。

例えばそれまで正午まで寝ていた人ならば
次の週は毎日11:30に目覚まし時計をセットして起きる
のを1週間繰り返します。
翌週からは11時起床にして1週間継続。
以下同様、というわけです。

就寝前の過ごし方にもコツがある

このように、前半の動画では

・起床の早め方
・日光刺激を受ける意味と効果
・外出する意味と効果
・食事の意味と効果

について述べましたが、

実は帰宅後の過ごし方にも重要なポイントがあり、
ここでうっかりとポイントを踏み外すと
これまでのせっかくの行動の効果が無駄になってしまいます。

なので後半では、外出から帰宅した
夕方~夜の時間帯の過ごし方
コツについて、お伝えしますね。
↓↓

ここまでの行動で、何とか

・朝といえる時間帯に起床できた。
・まだ短時間ながら、外出もできた。

そうしたら、まずは何歩か前進できています。

ただ、久しぶりの朝起床と外出で
心身が疲れたからと、帰宅後早々に
まだ夕方や夜の早い時間なのに眠ってしまうと
また夜中の中途半端な時間に目覚めてしまい、
翌朝からの行動にマイナスに働いてしまいます。

なので帰宅後も

・夕食をゆっくり摂る
・家事や雑用をこなす
・勉強時間にあてる
・趣味や友人との交流時間に当てる
(夜間でも21時くらいまでなら、スマホ等で好きなだけ
視聴やメッセージのやりとりをしても良いでしょう)

などして過ごし、就寝は21~0時
の間にするのが最良でしょう。

 

これらの行動を繰り返していると、
早い人で1~3日後くらいから
ある程度昼夜逆転が固定化してしまっている人なら
3週間~3ヶ月後には、改善しているでしょう。

つまり

・22時くらいには眠くなり始め、23:30くらいまでに
就寝すれば0時くらいには入眠できる
・7~8時間後に自然覚醒し、スッキリして起床できる
・日中、体力的にも気力面でもエネルギーをもって活動できる

ようになっていきます。
ぜひ、バイオリズムの段階的改善に
根気強く取り組んでくださいね。

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ホリスティック(※)精神科医として、できるだけ薬を使わずメンタル改善する方法を様々に模索し、相談者にご提供してきました。このブログではその中でも特にアート(特に絵画療法)のエッセンスを通じてあなたが自己ヒーリングできるように工夫した情報を発信していきます。 ーーーーー ※ホリスティック:「統合的、総合的な」という意味。ここでは薬物療法オンリーの従来型精神医学の限界を突破するために深層心理学、催眠療法(ヒプノセラピー)その他のスピリチュアル、アロマセラピー、そして精神症状を改善するエビデンスのある分子整合(オーソモレキュラー)栄養療法を通じてメンタル不調を改善することを指します。